311:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/25(クリスマス) 23:26:03.37 ID:GcS1DpIo
彼女は、隣を見て思う。
ひょんなことから預かった、整った顔つきの真っ白な男の子。
学園都市超能力者第一位なんて大仰な肩書きだけど、
見た目に反して常識的で人の心がわかる子供だった。
だからこそ、自分のしたことを後悔している。
ちょっと前まではふてくされたような、厭世的なところが見受けられたけれど、
今の彼は楽しそうで、彼女には微笑ましかったのだ。
この三ヶ月に何があったのか、
保護者としては聞くべきかもしれないが未だ聞いていない。
(この子が無事なら、それでいいじゃん)
そう楽観視させるような、立派な成長を遂げていたのだ。
だがそのおかげで、
三ヶ月前には考えられなかったようなことを、考えるようになってしまった。
(これが、母性本能をくすぐられる……ってやつなのかな)
正直子供にも同性愛にも興味が湧かなかったが、
成長した彼は彼女の心を捕えて離さない。
意識させられるとこのざまで、いつもの調子はどこへいってしまったのだろう、
彼女はうまく会話も出来なかった。
736Res/480.67 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。