過去ログ - 「大好きだよ、一方通行」
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313:泥源氏 ◆88arEec0.g[sage]
2010/12/25(クリスマス) 23:36:33.99 ID:GcS1DpIo



 黄泉川としては、厭世的になっていても仕方がないような気はする。
 なにせ病院で聞いた話が、一部でしかないのだから。
 あれ以上の地獄をずっと味わってきたのだから、
 本来狂っていても、おかしくはないはず。


「そんな腐ってた俺に手を伸ばしたヤツ、実はオマエが初めてなンだぜ?」

「……打ち止めは?」

「アイツは、どっちかっつゥと一緒にいた、って感じだな。
アレは地獄までついてくるタイプだ。それも珍しいがな」


 アイツもアイツでバカだ、と彼は笑う。
 そこに確かな絆を感じて、彼女の心はかすかにザワついた。


「オマエも、俺ン中ではヒーローなンだよ。
いつでも味方で、いつでも助けてくれる。
この三ヶ月、それこそが心強かったンだ。――――ありがとな」

「……それは、当たり前」


 彼にそこまで言ってもらえることはすごく嬉しいが、
 それは彼女にとって至極当然のことで。


「当たり前……か」

「そう、だって――――」








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