過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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343:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/07/26(月) 02:29:14.02 ID:46.faFwo

「・・・安心しなさい、命まではとらないわ」と、美琴。バチバチッ、と前髪で電撃が弾けた。

「でも、知ってることは洗いざらい吐いてもらうわよ。アンタこそジャンクになりたくなかったら、いまの内に降参しなさい」

 次いで、ザアっ! と身体から電気が溢れ、周囲を青白く染め上げる。

 目の前に突き立つ長剣が避雷針のように電撃を集め、アースのごとく大地に逃がすが、『超電磁砲』はその逃げた電気すらも掌握。

 地面に、壁に、空間に対流する電撃は、暗い路地裏を彼女の領域に作り替えた。踏み入る者を一瞬で焼き尽くす、高圧電流の結界だ。

「面白いことを言うのねぇ・・・少し特殊な力があるからって、貴女は所詮は人間なのよ?」

 それを見てもなお、水銀燈は余裕を崩さない。人差し指を唇に当て、見た目だけは友好的な笑みを浮かべた。

「・・・まぁでも、この私相手にそんな言葉を吐けただけでも、大したものねぇ」

 しかし一転、その瞳がギラリと危険な光を帯びる。彼女の周囲を舞っていた黒羽の先端が、一斉に美琴に向いた。

「ご褒美にその言葉、後悔させてあげるわぁ!」

 水銀燈が左腕を振り下ろす。

 絡み付いていた光球ーー人工精霊メイメイを先頭に、無数の黒羽が美琴に殺到した。

「はっ! やれるもんならやってみなさい!」

 対する美琴は切り裂くような視線を水銀燈に向ける。その意思を受けた電撃が、一気に光量を増した。

 銀の放った黒羽と紅の放った紫電が、真正面からぶつかりあった。


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