過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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413:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:50:16.76 ID:fZ7VQz2o
「……」

 水銀燈はその光の道を避けるように、しかし、決して離れていない場所を選んで座り込んでいる。

 そこに―――
以下略



414:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:51:14.17 ID:fZ7VQz2o
「……」

 三度、ギリッ、と歯の鳴る音。対するセーラー服が、再び肩をすくめた。

「でもね安心なさい水銀燈。私はこの件の過程なんかどうでもいいの。結果的に貴女は依頼を成し遂げた。これで当面、御坂美琴の目は貴女に向くわ。それに風紀委員も警備員も、あれだけ高レベルの電磁波が計測されれば、そちらの調査に実行力を割かれるはず。貴女は私の期待以上の働きをしてくれたってわけ」
以下略



415:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:52:01.87 ID:fZ7VQz2o
「あら、逃げる算段の必要はないわよ?」とセーラー服が言った。

 殺気とは裏腹の軽い声が、さらに言葉を紡ぐ。

「私は確かに、貴女を殺したいほどの怒りを抱いているけど、取引は反故にしたりしないわ」
以下略



416:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:52:55.25 ID:fZ7VQz2o
 もちろん、水銀燈はそんなこと考慮していない。相手は所詮人間だ。死のうがどうしようが知ったことではない。

 そもそもこの取引に乗ったのも、どっちに転んでも損がなかったからだ。成功すれば蒼星石のローザミスティカを得られるかもしれないし、失敗すれば通常どおり戦って奪うだけ。前者にしてもそんな都合のよい条件を信用などできるわけがない。

「でも、貴女の言う『超電磁砲』は、あの程度で傷を負う人間じゃなかったんじゃないのぉ? 私はそう思ったから、あれだけの攻撃をしたのよぉ?」
以下略



417:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:53:36.60 ID:fZ7VQz2o
「……」

「……」

「……」
以下略



418:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:54:17.03 ID:fZ7VQz2o
「……」

 水銀燈は、魔術というものがあるとは、まともに思っていない。さらに言えば超能力とやらも、だ。

 常人からすれば彼女の存在はそれこそ魔術でもなければ成立しないが、彼女自身にしてみれば全て『御父様』の力の賜物であり、nのフィールドにしてもなんにしても、全て元々存在するものだ。
以下略



419:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:55:08.31 ID:fZ7VQz2o
「無駄よ?」

 しかし、それに相対するセーラー服は事も無げに言った。

「この間合いで貴女が私に攻撃しようとしても、」チラリ、と今しがた閉まったドアを見て、「私がこのドアから出る方が早いもの」
以下略



420:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:57:55.42 ID:fZ7VQz2o
「私の結界はnのフィールドを『こっち側』に引っ張り出すだけのもの。建物とか部屋とか、そういう区切られた場所の中にしか作れないけど、でもだからこそ、その空間は厳密に定義されるわ」

 クスリ、と笑うセーラー服。

「そこに踏み入ったら者は、私の許可なく抜け出ることはできないのよ」
以下略



421:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2010/12/19(日) 23:59:08.04 ID:fZ7VQz2o
「話を続けるわね」

 沈黙を承諾と受け取ったセーラー服が、わざとらしくニッコリと笑顔を浮かべた。

 実はね、と前置きをしてから、
以下略



422:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします
2010/12/19(日) 23:59:55.97 ID:fZ7VQz2o
「はっきり言って、私はアリスゲームに興味はないわ。でも薔薇乙女は同時期に目覚めることが多いって話を考えたら、真紅と契約した人がいるということ。もしかしたら翠星石とも契約を結ぶかもしれない。…そうなると、私の目的の邪魔になる可能性があるのよね」

 翠星石がいれば記憶が戻る可能性がある。

 記憶を刈り取った蒼星石自身がそう言っている以上、それは可能性レベルの話では終わらない。
以下略



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