過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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45:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/03/21(日) 15:33:49.29 ID:TgoUeT2o

 実際、そうだ。

 完璧なローザミスティカが手元にあるのに、わざわざそれを砕く必要はない。

 完全にすればアリスになれるのであれば、初めから完全なものでアリスという存在を作ればいいのだから。

「そう。だから私はアリスゲームに依らない方法でアリスを目指す。それが正しいのかはわからないけれど、ね」

「・・・・・・」

「・・・当麻? どうしたの?」

 軽く目を見開き、驚いてますよー、という感じの表情を浮かべる上条に、真紅が眉をひそめる。

 だが彼はそんな真紅の視線にかまうことなく、はー、と安堵のこもったため息をついた。

「当麻?」

「あ、すまん。ちょっと力が抜けちまった」

「・・・・・・」

 そしていまだ眉をひそめたままの真紅を見て、パタパタと左手を振る。

「いや馬鹿にしたとかそういうんじゃなくて、よかったな、と思ったんだよ」

「よかった?」 と、真紅。

 上条は頷き、

「ああ。だって真紅はわざわざ戦うつもりはないんだろう?」

「ええ」

「俺もはっきりいって、誰かが誰かと揉めてるのなんか見たくないし、それが多少なりとも知ってるやつならなおさらだ」

「・・・・・・」

「もし真紅がアリスゲーム? にノリノリで他の姉妹を探してデストローイってことを平気で言うやつだったら・・・インデックスには悪いけど、真紅とは笑って話をするのが難しそうだったからな」

 そう言って、ああよかった、などと呟きながらカップに手を伸ばし、冷めた紅茶を飲む上条。

 その様子にはまるっきりこちらの言葉を疑う風はなく、完璧に安心を楽しんでいるように見えた。



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