36:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 15:02:03.37 ID:ebftp9go
「なんだよ、ったく。一体どうしたのかと思ったら」
そんなやる気のない声が頭上から降り注ぐ。
見上げればアイツが呆れたような顔でしゃがみ込んだ私を見下ろしていた。
「何よ、文句あるの。どこでもいいって言ったのはアンタじゃない」
むっとして思わずそんな言葉を返してしまう。
いいじゃない。猫好きなんだから。
だがアイツはそんな私に向かって、どうしてだか優しい笑みを向けこんな事を言いやがったのだった。
「いや、オマエも女の子なんだなーと思ってさ」
その表情と言葉に、私の中の何かのメーターが一瞬で振り切れた。
あれ、漫画とかでよくある奴。「ぽんっ」って感じの。
「あああアンタいきなりななな何言ってんのよ……!」
思わずぎゅっとバッグを胸の前で抱き締め私は顔が真っ赤になってるのも気付かぬままアイツを上目遣いに……って私は何回真っ赤になってるのよ。
いくらなんでもペース早すぎない? そういうのはここぞというときに取っておくものじゃないのかしら。
大安売りにもほどがあるわよ。勝手になっちゃうんだから仕方ないんだけどさ。
アイツはそんなこっちの心境を知るはずもなく、ショーウィンドウに右手を突き中を覗き込んでいる。
「おー、ちっこいなー、可愛いなー」
うん。アイツも例外なく猫は好きみたいだ。
優しげな、慈しむようなその視線は私の方を向いていないのに思わずまたどきりとする。
一体どれだけ私にこういう反応をさせれば気が済むのか。絶対無意識にやってるから何も言えないんだけどさ。
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