89:F8CZcuE0 ◆F/bQYgopwk[sage]
2010/11/24(水) 22:34:03.23 ID:8SFdMt.0
美琴が学園都市を疾走しはじめた、その少し前。
上条「…不幸だ」
やっとのことで補習から開放された上条当麻が、校内の自動販売機でジュースを買ってから校門を出ると、目の前を最終のバスが走り去っていくのが見えた。
上条「ほんの少しの差で、バスに乗り遅れる上条さんっていったい…」ハァ
がっくりと肩を落とし、とぼとぼと学生寮に向かって風力発電用の風車の脇の道を歩き始める。
上条「まあ、暑くないだけましか」
夏に比べて涼しくなった道を歩きながら、先ほど買ったペットボトルのスポーツドリンクの蓋を開け、一口飲む。
上条「…ぬるい」
蓋を閉めて鞄の中にペットボトルを放り込むと、再び歩き出す。
上条「どうして上条さんってこんなに不幸なんでしょうねえ…」
誰もいないのに、誰かに語りかけるように呟きながら、とぼとぼと歩いていく。
上条(まあ、御坂妹みたいに慕ってくれるのもいるから、完全に不幸ってわけでもないか)
公園のベンチで撫でた髪の感触が思い出されて、頬が夕日以外の紅色に染まった。
上条(思わず撫でちまったけど、あれはちょっとやばかったのではないでしょうか?)
まじまじと掌をみて、軽く首を振る。
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