過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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356: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/02/24(木) 19:26:14.80 ID:4wpeXllNo
まず、沙織と組むのはない。俺が沙織と組んだ場合、必然的に桐乃と黒猫が組むことになるわけなのだが、それはまずい。
桐乃と黒猫は友達としては相性抜群なんだろうが、ゲーム中においては足の引っ張り合いになってしまうのは想像に難くない。
こいつらが昔モンハンやってたころ桐乃が「黒猫に嫌がらせプレイされた」って愚痴ってたくらいだからな。
そして俺と組んだ沙織も、俺が足を引っ張った結果、二組仲良く共倒れ。そんな未来しか見えない。
では、桐乃or黒猫と組んだ場合はどうか。
黒猫と組んだ場合、二組の力量は確かに釣り合いが取れたものになるだろう。あるいは、俺というハンデがあっても黒猫の方が上手かもしれない。
だが大会と銘打ったものである以上、腕に覚えのある猛者が続々と集まってくるはずだ。生半可な戦力では太刀打ちできないだろう。
黒猫はゲーマーで、なおかつゲームに関して妙なプライドを持っている節がある。なるべくゲーム中で最弱キャラを使って勝つ……だったか?
そして、せっかく大会に出る以上、俺と組むよりは沙織と組んで勝ちを狙いたいと思っているはずだ。
桐乃に関しては……なんというか、こいつ自身がプライドの塊みたいなやつだからなあ。
俺と組んで負けるのも嫌だろうし……かといって黒猫と組ませるのもなあ。
ああ、なんて厄介なやつらなんだ。
……なんで俺が監督業みたいなことをせにゃならんのだ。この中じゃ俺が一番門外漢だろうが。
まあ、オタク知識の薄い俺がいくら悩んでも仕方ない。実際、その大会がどの程度の規模なのかすら知らない有様だからな。
ここは素直に自身のフィーリングとやらを信じることにするか。
「じゃあ、桐乃と組むわ」
俺たち四人を一つのグループとして見て、勝ちにこだわるのならばこの配置以外ありえない。
まあ、理由はそれだけじゃないんだけどね。
……なんだか見てて危なっかしいんだよな、桐乃って。気を抜いたら自分の親や友人の前でオタクグッズをぶちまけちまいそうな感じがして。……あくまでもイメージだぞ。
沙織と黒猫は妙にしっかりしてるから、そんなこと感じないんだけどさ。沙織と黒猫は俺の二つ下だが、桐乃だけは三つ下ってことも関係しているんだろうか。
……俺がロリコンだとかそういう意味じゃないぞ、決して。
「えっ!?」
この決定に一番驚いたのは桐乃本人だった。
まあ、貧乏くじひかされたわけだからそういうリアクションとっちまうのもわかるけどさ。もうちょっとオブラートに包もうぜ。泣いちゃうぞ、俺が。
案の定、沙織と黒猫は桐乃を憐れむような目で見ている。
「桐乃、すまない」
桐乃の肩に両手を置き、謝罪する。
手を置いた瞬間びくっと体を震わせたかと思うと、俺の顔を見てぱくぱくと口を動かしている。
だが、言葉が上手くでてこないようで、何かを言うでもなくそのままぷいっと顔を背けてしまった。
言葉も出ないほどとは……恐らく、相当キレているに違いない。
俺は沙織たちの方に向き直り、こう続ける。
「上位入賞への水先案内人はこの高坂京介と桐乃が引き受けた! これは死ではない! 沙織たちが生きるための!」
完全に、いつものスイッチが入っている俺だった。
そんな俺を冷めた目で見つめる黒猫。沙織はぐるぐる眼鏡のせいで目元はよく見えないが、恐らく黒猫と一緒のリアクションをしていることだろう。
ちょ、そんなリアクションされるとこっちが恥ずかしいんだけど。
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