過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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357: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/02/24(木) 19:27:42.99 ID:4wpeXllNo
大会当日。俺たちはシスカリ大会に参加するため、秋葉原に集まっていた。
ふっふっふ、俺だってこの一週間、ただ漫然と過ごしていたわけではない。実は、沙織や桐乃に教えてもらいながらシスカリの特訓をしていたのだ。
劇的に上達したってわけではないが、それでも幾分かはましになっているはずだ。
ちなみに黒猫にも講師をお願いしたのだが、レベルが違いすぎて全く参考にならなかった。

「そういえば、大会ってどこでやんの?」
「会場はso○map内のイベントフロアとなります。すぐそこですな」

沙織たちの後に続き、会場へと移動する。
会場は既にオタクたちで埋め尽くされており、イベントが始まるのを今か今かと待ち構えていた。

「……結構な人数来てんな」

まさか全員が参加者ってわけじゃないだろうが、それでもざっと見回して100人以上はいるように見える。
こいつらとやりあって勝てるんだろうか、黒猫たちはともかくとして。なにせ相手は沙織や桐乃、そして黒猫よろしく本気でこのゲームを愛しているような奴らなのだ。
俺、すっかり自信なくなってきたぜ。

「ちょっとなに冴えない顔してんの?」

俺の不安を見抜いたのか、桐乃が声をかけてきた。

「大丈夫だって、あんだけ練習したんだしさっ」

そして、ぱんっと背中を叩かれた。

「……そうだな。ありがとよ」

まったく、こいつは……。普段は横暴なくせに、たまに見せるこういうところがずるいと思う。
俺が礼を言うと、桐乃は「にひひ」とくすぐったそうに笑ったのだった。

結果から言うと、俺と桐乃は2回戦負けだった。
決してコンビネーションは悪くなく、むしろ良かったくらいなのだが、如何せん、付け焼刃の俺では地の力量に差がありすぎた。
俺が集中攻撃でKOされると、桐乃一人ではどうしようもなくあえなく敗退となった。
ちなみに黒猫と沙織はあれよあれよと勝ち進み、今から決勝戦が行われるところである。
沙織が相手の一人を足止めして、その間に黒猫がもう一人をぼこぼこにし、それから二人でもう一人を片付ける。二人はそんな戦法で順調に勝ち進んでいった。

「あいつらすげえな」
「黒いのもこういうのだけは上手いからね〜。人間、なにかしら一つくらいは才能があるってことじゃない?」

友達に向かってひどい言い草である。
これが額面通りの意味ならば一言言ってやらねばならないが、こいつらの関係においてはそうではない。
桐乃も黒猫もお互いに素直じゃねえからな。こいつはこれでも一応黒猫のことを褒めているのだ。
訳すなら、「さすが黒猫。やるじゃん」ってところだろうか。
当初こそ戸惑ったものの、こいつらのやりとりは端から見ていてとても微笑ましい。もっとも、沙織は初めからわかってたみたいだけどな。

「沙織、黒猫! 頑張れよ!」

素直になれない桐乃の分も合わせて、大声で声援を送る。
俺の声を聞いて、沙織はこちらに向かって手を振る。黒猫はちらりとこちらを一瞥して、そのままステージへと向かっていった。



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