過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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464: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/03/11(金) 01:12:18.52 ID:TnzDLdHjo
そこには、いつもの大人びた黒猫ではなく、年相応のあどけない少女の顔があった。
「小さいには小さいなりのかわいさがあるって。思わずなでなでしたくなっちゃうくらいだぞ?」
その瞬間、右サイドから耳を引っ張られ、左サイドからは脇腹に拳がめりこんだ。
「お、おまえら……なにしやがる……」
「うっさい、変態! なでなでとか頭おかしいんじゃないの!? セクハラじゃん!!」
「お兄様がそんなセクハラ発言をするなんて……信じていましたのに」
セクハラ!? 俺がいつセクハラしたって言うんだ!?
ぎゃあぎゃあとまくしたてる二人をよそに、(こいつらに言わせると)セクハラをされたはずの黒猫はひとりまんざらでもないように笑っていた。
……苦笑いかもしれないけど。
「じゃあ、またね」
「また来るわ」
いつかと同じ台詞を残し、二人は帰って行った。
今は沙織と二人きりだ。
「それにしてもお兄様につるぺた属性があったとは驚きでござる」
「沙織さん? いったい誰がそんなことを言ってたのかな?」
ぐるぐる眼鏡をかけたままなので、ござる口調が抜けない沙織。
いや、ぐるぐる眼鏡をかけたままでもお嬢様口調になるときもあるから一概に眼鏡がスイッチとは言えないけどさ。
「はて? お兄様自身が仰ったのではありませんか。『小さいには小さいなりのかわいさがあるって。思わずなでなでしたくなっちゃうくらいだぞ?』と」
「はあ? どういうことだ? あれって身長の話だろ?」
「…………お兄様の鈍さを考慮し忘れた我々も悪いのかもしれません。そして運よく、いやこの場合運悪くですか――身長的に大中小が揃ってしまったのも悪かった」
なにがいいたいんだ? 他に大小の好みを比べるものなんてあるか?
と、考えている最中に沙織の“大きい”胸に目が行った。別に普段から常習的に見る癖がついてたわけじゃないからな。たまたまだぞ。
あれ? まさか……大きい小さいってそういう意味だったの?
「小さいなりのかわいさがあるはいいにしても、なでなではちょっと……我が兄ながら――ドン引きです」
なんてこった……これじゃあ俺、完全に変態じゃねえか。
なんだよ、なでなでしたいって。
うおあああああああ! 今すぐあの発言を取り消したい!
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