過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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7: ◆5yGS6snSLSFg[sage]
2011/01/12(水) 22:54:45.17 ID:KZdJ5BByo
俺達は近くのスタバへと場所を変えた。
初夏とはいえそろそろ暗くなってくる時間。
客入りはそこそこで、大学生風のにーちゃんや、仕事帰りのサラリーマンがメインの客層。
そんな中、俺達はどう見えているのだろうか。
沙織は怒りのオーラを纏って、充血した目でずーっと俺を見ている。
やっぱりどう見ても、年上の彼女に浮気がばれて修羅場中のカップルだよな。
「なぁ、沙織。おまえはこれからどうするんだ?」
「……分かりません………………どうしたらいいと思いますか?」
沙織は悲しげな顔をしてコーヒーを一口飲みそう呟いた。
「そうだな……その前におまえに確認しておきたいことがある」
「なんでしょうか?」
「親父になんて言われたんだ?けっこう話し込んでたみたいだったけどよ」
俺の問いを聞いた瞬間。沙織は顔を真っ赤に染めて、全身をぶるぶると震わせ始めた。
片手で胸を押さえ、もう片手はテーブルの上で固く握りしめている。
「…………って言われたんです」
「な、なに?」
あまりにか細い声だったので聴き取ることができず問い返す。
「塗装は駄目だって言われたんです!」
「……………………え?」
沙織の言うことが理解できず、思わず、まばたきを高速で連射する。
え?なにが駄目だって?塗装?
「お、おまえのコレクションを捨てろって話じゃないの?」
「え?違いますけれど……なんて恐ろしい事を言うんですか、お兄様」
え、だっておまえ……今にも泣きそうな顔して飛び出してったじゃねえか。
俺はてっきりシンナー吸ってたと誤解されたとか、コレクション全部廃棄とかそういう話だと思ってたんだけど?
それが……なにこれ?モデラーにとって塗装ってそんなに大事なものなの?
っていうか親父も塗装くらい許してやれよ。
そもそも、なんでピンポイントに塗装だけが駄目なんだよ。わけわかんねえ。
「おまえ……そんな理由で飛び出したの?」
「そんな理由とはなんですか!?お兄様もモデラーを馬鹿にしてるんですね!?」
「し、してねえよ!落ち着け!!……おまえにとって塗装ってそんなに大事なもんなのか?」
「はい……」
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