過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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8: ◆5yGS6snSLSFg[sage]
2011/01/12(水) 22:56:07.49 ID:KZdJ5BByo
そっか。そうなのか。
相変わらず俺にはよくわからないけどさ、おまえにとってそれは泣いちまうほど大事なもんなんだな?
それだけは……俺にもわかったよ。
「沙織――俺に任せろ」
9: ◆5yGS6snSLSFg[sage]
2011/01/12(水) 22:57:17.61 ID:KZdJ5BByo
そんな道理、俺の無理でこじ開けてやる!!
「よく聞けよ親父!あいつは家を飛び出して泣いてたんだ!……もちろん俺にゃあ、あいつの趣味はサッパリ理解できねえよ。できねえけど!夢中になるのってそんなに悪い事かよ!?そういうのってさ、大事なもんじゃねえのかよ!そんな簡単に捨てていいもんじゃねえだろ!いいか……!これでもあいつの趣味を認めねえってんほざくんなら……!沙織の代わりに俺が親父をぶっ飛ばすぜ!?」
親父は厳然と俺を見据えたまま、ほんのわずかに……目を見開いたようだった。
10: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 22:59:25.09 ID:KZdJ5BByo
※今回は都合上、塗装の弊害を異常に誇張して書いてますが、実際はそんなことないです
ちなみに、塗装時に発生する匂いは消臭力ではどうにもなりませんのであしからず
11: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:00:01.21 ID:KZdJ5BByo
第二話
季節は夏。期末テストを間近に控えた、とある七月の土曜日。
その日の俺は我が家で唯一クーラーのない部屋(つまり俺の部屋のことだ)に朝から引きこもり、必死の――――というより苦悶に近い形相で机に向かっていた。
12: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:01:31.02 ID:KZdJ5BByo
「はっはっはっは! そうなのでござるか? いやはや……」
相変わらず、すげえ変貌ぶりだな。
妹には表と裏の顔があって、相手によって使い分けているのだが、表情や喋り方で『どちらの友達』と喋っているか一目瞭然なのだ。
13: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:02:23.06 ID:KZdJ5BByo
あぁ……そうだったな。
桐乃ってやつは、メルルという子供向けアニメの大ファンにして妹もののエロゲ収集家。
黒猫ってやつは、マスケラという厨二アニメの信者にしてちょっと電波入ってる危ない子。
どちらも悪い奴ではないのだが、確かにガンダムとは縁遠そうだ。
補足しておくと、どちらも沙織に負けないくらいの超絶美人でもある。
14: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:03:15.09 ID:KZdJ5BByo
俺がお茶とお菓子を持ってあがると、沙織達はなにやら俺の話題で盛り上がっていた。
「だから〜、あたしの理想の兄貴像は、優しくて頼りがいがあって……あ、当然超シスコンなのがデフォだから。でもそれをなかなか認めようとしなくて」
「あなたにしてはいい線行ってるわ。だけど少し現実を見なさい。そんな都合のいい兄がいるわけがないでしょう?」
「いやいや、そうとも限らんでござるよ黒猫氏。拙者のお兄様なんかは結構それに近いものが――」
15: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:03:47.21 ID:KZdJ5BByo
首を傾げる黒猫。なんでかしらんが、この話題にえらくご執心らしい。
「…………兄妹だからじゃ、ねえの?」
「…………そう。分かった。……いいお兄さんね。とても羨ましいわ」
16: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:05:45.22 ID:KZdJ5BByo
※ここまでは、>>1にあるスレで投下した内容
ここからは、書けたとこから投下していくことになるので投下ペースは遅くなります
17: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:06:54.53 ID:KZdJ5BByo
第三話
とある日曜日の朝。
俺は数年ぶりに麻奈実を連れて自宅までやって来た。
スーパーで待ち合わせて買い物をしてきたので二人とも手には買い物袋を提げている。
18: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:07:31.65 ID:KZdJ5BByo
ピンポーン。
唐突に鳴るインターホン。
ここに来てようやく気付いた。あぁ、沙織が焦ってたのは、ひょっとして“あいつら”が来るからなのか。沙織もあいつらと会うとき用の恰好だしな。
こんな簡単なこと、なんでもっと早く気付かなかったんだ。
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