過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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あはっぴぃにゅうにゃぁ2011!
[sage]
2011/01/04(火) 19:36:21.16 ID:chArRJ.0
「この公園で……、わたしと桐乃を仲直りさせてくれて……、この公園で何度もわたしの身勝手な『相談』に
乗ってくれて……っうう」
あやせはその端正な顔を上げ、真っ直ぐに前を見詰める。
「お兄さん……今まで……本当に……本当にありがとうございました」
――――あやせの大きな瞳から頬へかけて一粒の涙がこぼれた。
あやせは沈みゆく夕日を惜しむかのように、しばらく夕焼けの茜雲を見つめていたが――――
「――お兄さん、わたしの独り言は以上です」
「あやせ、お前……引越すって……いきなり……」
あやせは肩から提げていたポシェットからハンカチを取り出し、涙の軌跡を拭いながら言った。
「お兄さん、約束ですよ……。わたしの独り言と言いましたよね」
あやせは潤んだ瞳のまま、ちょっと小首を傾げ、微笑を俺に投げ掛ける。俺は言葉を失った――――
あやせは、ポンと拍手を打ち立ち上がった。
「そうだ!、わたしお兄さんにプレゼントがあります!」
「いや、あやせ……お前の誕生日なんだから……、俺にプレゼントってのも可笑しいだろ」
「いえいえ、今日一日わたしのお兄さんになってもらったお礼ですから」
あやせが俺に呉れる、最初で最後のプレゼントになるかも知れない。この場は素直に貰ってやるべきだろう。
「まあ、あやせがそう言ってくれるんなら、有り難く頂戴すっかな」
あやせは、ポシェットを両手で持ち、その口を開こうとして途中で手を止めた。
「お兄さん、目を瞑って、両手をこーやって前に出して下さい」
俺は一瞬嫌な予感に襲われた。――既視感――まさか、いつもの手錠?
実妹とのラブラブツーショットプリクラの一件で、あやせに手錠を掛けられて尋問された時の記憶が蘇る。
「お兄さん、なんか手つきがいやらしいです」
「おまえなー、俺は普通に手を前に出してるだけじゃねーか」
「お兄さん、じゃあ今度は目を瞑って、両手をこーやって後ろに廻して下さい」
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