208:とある複製の妹達支援[saga]
2011/01/26(水) 16:18:57.46 ID:37Qky1eyo
安達「(……いや、待つじゃん)」
――マシな理由? それは本当に無いのだろうか?
単純に彼女は上条が気に入らなくて、上条を追い掛け回しているのだろうか?
彼女自身も自覚していない、本当の理由があるのではないだろうか?
――それは、一体何だ?
安達「…………それで、御坂さんは上条をどうしたいんだ?」
――分からないならば、確かめてみればいい。
美琴「どうしたい……?」
そう改めて訊かれると、自分はあの少年をどうしたいのだろう? と美琴自身にも明確な回答は出来なかった。
安達「例えば――殺したい、とか」
突然に飛び出した凶悪な単語に美琴の顔がサアーっと青くなる。
美琴「なっ!? そ、そんなこと思う訳ないじゃない!!」
安達「どうして?」
美琴「どうしてって……だって、そんな……この歳で前科持ちなんて嫌だし……」
安達「それは社会的な倫理感であって、君の感情とは無関係だ――よく、考えて欲しい」
美琴「…………」
安達「御坂さんは、レベル1から努力でレベル5になったんだろ? 自分の能力への誇りは誰よりも強い筈だ。
その能力が、只の無能力者らしい奴に通用しない……それでも憎くない?」
率直というよりも、容赦なく訊かれて、初めて『それ』について考えてみる。
果たして、自分は『あの少年』を憎んでいるのだろうか? それで、勝負を挑んでいるのか?
美琴「――やっぱり、違う。腹が立つことは一杯あるけど、別に私はアイツを憎んだりはしていない」
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