945:とある複製の妹達支援[saga sage]
2011/09/23(金) 23:01:28.27 ID:57EzCirIo
――四度目で黒子は、ついに自分を先回りして取引を潰していた相手に遭遇した。
これで相手が御坂美琴であれば話が違ったのだが、
相手は見知らぬ男だったので、黒子は容赦なく拘束しようと戦いを挑んだ。
初春「……まさか、白井さんが取り逃がすなんて」
しかも、無能力者らしき相手をである。
白井「しかも、似たような獲物で遅れを取るなんて……白井黒子、一生の不覚ですの……」
獲物、とは黒子が愛用している金属矢の事である。
ただし、空間移動を併用した投擲用として使っている黒子の矢とは違い、相手の使っていた金属矢は刺突用だった。
拘束しようと投擲した矢を全て叩き落とされ、驚いている間に逃走を許してしまったのだ。
その逃げ足の速さはあまりにも見事で、追跡どころじゃなかった、というのが正直な感想だ。
しかも、五度目――今回の現場で取引を行っていた能力者相手に黒子が苦戦している時に助けに入られた為、その胸中は複雑さを増した。
本来なら、そこで何らかのフラグでも立つのかもしれないが……
白井「あのバンダナ男……今度会ったら、蜂の巣にしてやりますの……」フフフフフ
助けられた後に、そのバンダナ男に何か非常に不愉快な台詞を言われたらしく、変なスイッチが入ってしまったのだ。
初春「(こ、怖い……)」
獰猛な笑みを見せる同僚の姿に初春飾利は戦慄する。
――その様は完全に上条当麻を追い掛け回していた御坂美琴そのものなのだが、当人に自覚はないらしい。
結果的に白井の怪我が少なくて済んだのだから、そのバンダナ男に感謝したいぐらいの初春だったが、
迂闊にもそんな事を言ったら、黒子に何をされるか判らない。
初春「(高位の能力者の人って、やっぱりプライドも人一倍なんですかねー)」
黒子の風紀委員としてのプライドは頻繁に目にする初春だが、
彼女が一人の能力者としてのプライドを見せた場面はどうだっただろうか。
ちなみに。
……新倉生に頼まれて『幻想御手』の拡大防止に務めていた少年達。
半蔵「へっくしょい!」
駒場「……風邪か……?」
半蔵「いや、何だか急に悪寒が……」
浜面「あれだな、また郭ちゃんが半蔵を連れ帰ろうと……」
半蔵「……その程度ならいいんだがな……」
彼等――第七学区のスキルアウト達の間で、そんな会話があったのは、また別の話。
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