過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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437
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貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:37:03.55 ID:c29MpCE0
床には散乱した書類、端末、ボールペン。
それらは人のいた名残。
以下略
438
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:37:53.28 ID:c29MpCE0
白い髪に赤い瞳。
目つきは鋭く、端整な顔はどこか中性的な空気が漂う。
不機嫌さを隠そうともしないむっつりとした表情。
以下略
439
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:41:52.93 ID:c29MpCE0
夢とは、どれほど現実味が無かろうとも、不思議な質感を伴うものだ。
以下略
440
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:43:15.40 ID:c29MpCE0
水溜りの中を歩く要領で歩を進めて行くと、足はこつんと何かにぶつかる。
足元に目を向けると、無造作に投げ出された足 ――― 足だけである。
視線を千切れた足から、更に目の前へと向けていく。
以下略
441
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:44:07.26 ID:c29MpCE0
そっと、少女が安らかに眠れるように瞼を閉じさせる。大した欺瞞だ。糞にも劣る偽善だ。死ねばいい、舌打ちが零れる。
まるで謝罪をするような行動に、しかし意味など無い。死んでいる少女達へ向ける言葉を自分は持たない。
自分がどうしようもない屑だということをこうして夢の中で確認することしか出来ない。
少女の頭を子猫を抱き上げるように胸の中に収める。優しく、包み込むように、もう痛みを感じることなど無いように。
しかし、この行動にもやはり意味は無い。死んだ者に出来ることなど何もない。
以下略
442
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:46:21.71 ID:c29MpCE0
抱きしめていた少女の頭部が、重みを変える。
血に濡れていた手が、雪に熱を奪われた氷のように冷え切っている。
感覚の無い手で抱き上げるのは少女の頭部ではなく、自分が守り抜くと決めた幼い少女。
嘗てのように荒い息を吐いて、顔面を蒼白にした姿ではなく、死んだように静かに眠る幼い少女。
以下略
443
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:48:26.12 ID:c29MpCE0
目の前には倒れ伏す少女。
仰向けに倒れる少女。
白い服に、花のように赤い雫を散らせた彼女の側に近づき、跪く。
以下略
444
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:51:40.75 ID:c29MpCE0
少女の唇が開く。歯を食いしばる。
「どうして騙してたんですか?」
以下略
445
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 01:54:08.22 ID:c29MpCE0
「ミサカ達のことはどうでもいいの?」
以下略
446
:
貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2010/12/26(日) 02:00:17.86 ID:c29MpCE0
「キャッ」
可愛らしい悲鳴は目の前の少女から。
赤い髪を二つに結んだ少女の顔が息も触れそうな距離にある。
以下略
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