過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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541:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/29(水) 01:23:53.42 ID:TW5Selw0

「おいおい、危ねぇんじゃねぇの?涙子ちゃんに危うく当たっちまうところだったぞ?もっと気張れよ第一位」

「ハッ……テメェがあんまりスットロイから眠りそうになってたンだよカス。生き返り立てて垣根クンは調子が出てないンじゃねェのかァ?」

右腕を奮い、破片を更に細分化。瓦礫に含まれた釘、鉄骨を圧縮。
ベクトル操作によって粉塵と共に射出する。パチンコ玉サイズの音速の弾丸は、正確な精度と殺傷性をもって垣根に向かう。
しかし、垣根は翼でもって繭のように己の身を多い容易く防いでいく。

「さっきから随分とダラダラした攻撃してくれやがって…テメェから売ってきた喧嘩だろォがよォ!」

翼の隙間から、垣根吊り上った唇が覗き、一方通行の苛立ちを加速させる。
苛立ちというよりは焦りだろうか。一方通行は焦りに歪む表情を無理矢理挑発の笑みに変える。
ちんたらするなと、つまらないぞと。お前の力はこの程度なのかと、この雑魚野郎がと。
嘗てのように、傲慢と攻撃性を剥き出しにして来い。強く思う。
そうやって来たところで至近距離からあの目障りな翼をブチ折ってやる。
血液を逆流させてやる。
心臓を抉り出して熟れきったトマトのように握りつぶしてやる。
あの子を傷つけた死に損ないを完膚なきまでに叩き潰してやる。
殺意と共に、嘲笑を垣根に向ける。
しかし、垣根は涼しい顔で薄っすらと笑みを浮かべている。

「なに焦ってるんだよ。お前はあれか?遠足が楽しみで眠れないガキだったりしたか?もっと楽しめよ。
知ってるんだぜ?アレイスターの野郎はもう居ないんだろう?お前が…お前たちがやったんだろ?」

だから楽しめと垣根は謳う。邪魔する者はいないぞと。

「つーかよぉ。お前何でそんな能力も無いガキ相手にマジになってるわけ?夢でも見ちまったのかよ?
そいつらに関わってれば自分も表の人間になれるんじゃねぇのかって。普通のガキに戻れるんじゃねぇのかって。
だったら諦めろ。一万もの人間を殺した奴は普通じゃねぇ。異常だって言うんだ。
黒い翼なんぞ出して人を粉々にしちまう奴を何て呼ぶか知ってるか?バケモノって言うんだぜ?」

「今更何わかりきったこと言ってやがるンですかァ?そンなモンで今更揺るぐとかおめでたいことでも考えてンのかァ?
だったらカス過ぎるぜお前。頭の中にまで羽生えちまってるンじゃねェのかよ」

「だったら使ったらどうだよ?お得意の黒翼ってヤツを。それで俺を瞬殺してみたらどうだよ」

垣根の翼を弾いた一方通行の頬が引きつった。
それはほんの一瞬の変化。それを、しかし、見逃す垣根ではない。
垣根は狙い通りと言いたげに忍び笑いを漏らす。
一方通行は黒翼を使えない。否、使わない。それを見越しての攻防だった。
そして、垣根のもうひとつの予想も的中する。



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