過去ログ - 一方通行「……クソッタレ…」
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439:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/21(金) 21:56:26.94 ID:fSpuMihf0


自分の幸福がこの人の幸せだと知っている。
だからこそ、打ち止めはこの幸福を手放すわけにはいかない。


そう、確かに幸福であるのだ今の自分は。


自分を大切にしてくれる人の下へと行く。
自分をずっと愛してくれた人は、笑顔でそれを見送ろうとしている。
たくさんの参列者が自分を祝いに来てくれている。


これを幸福といわずして何というのだろうか。
だからこそ手放さない。そんなことできるはずがない。打ち止めは幸福になるのだから。




一方通行という、この世でもっとも愛しい男の幸福の為に、彼女は自分の幸せを彼にしっかりと見せ付けなければならないのだ。




「大丈夫だよ。確かにあの人は貴方みたいに強くないけど、その分、ミサカが強くなってるんだもん。二人で支えあえば問題ないよ」

「そうか……支えあうねェ。ハハハ、一端の夫婦みてェなこと言うじゃねェかよ、クソガキが」

「いつまでもクソガキじゃないもん」


顔を見合わせて笑う。


一方通行は喜びに寂しさを少しだけ織り交ぜて。
打ち止めは寂しさを喜びできれいに包み隠して。


「ねぇ、一方通行」
「あン?」

「……今まで、本当にありがとう。ミサ…私のことをたくさん大切にしてくれて、いっぱいの愛情を与えてくれてありがとうございました」


ぺこりと、綺麗なお辞儀をする。
一方通行の頬が強張る。こみ上げるものを必死に堪えるように。


「貴方に貰ったモノを、今度は私が色々な人に与えていけるようになりたいと思います。本当に……本当に……今日まで…」


涙が溢れそうになる。
まだダメだ。この人のまでは絶対に泣かない。
この人の気がかりなんて絶対に残してはダメだから。



「お世話になりました」





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