441:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/21(金) 21:59:59.40 ID:fSpuMihf0
「ふふふふ。唇は流石にお義姉さんに悪いものね」
「お前なァ……」
赤い顔を気まずげに歪めると、一方通行は髪をガシガシとかく。
まんまとしてやられたと言いたげに、悔しそうに短く唸る。
「人妻になるってのに、いい加減そういう性質の悪い悪戯止めろってンだよ」
「わわ、貴方の口から人妻なんて単語が出るとなんか卑猥かもってミサカはミサカは…」
「それから、その口癖も卒業しろ。もう『ミサカ』じゃねェンだ」
「うん……そうだね」
その言葉の意味に、寂しげに笑う打ち止めの耳に、聞きなれた声が届く。
「打ち止め〜いるじゃんよ〜?」
「ヨミカワ?」
「あら、私もいるんだけど?」
「ヨシカワーー!」
母親代わりの二人に、打ち止めは表情を一転させる。
溜息を吐きながら、一方通行はそっと扉に手をかける。
「あら?一方通行出ていくの?」
「一緒に話そうじゃん」
「あァ。女ばっかりのところになンぞいられるか」
父親の時間は終わったのだ。
今度は母親達に水入らずの時間を与えなければと、一方通行は部屋を後にした。
それを何処か微笑ましげに見送ると、芳川は肩を竦める。
言わんとしてることが伝わったのか、黄泉川もどうように呆れた表情を見せる。
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