443:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/21(金) 22:02:26.73 ID:fSpuMihf0
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ネクタイを緩めて、ぼんやりと一方通行は空を見上げる。
ベンチにもたれ掛かった身体はだらりと力が抜け落ちている。
その背後から、そっと伸ばされる手。その手には缶コーヒー。
「うォッ!!」
頬に付けられた冷たい缶の感触に飛びのく。
振り返れば、くの字に身体を折り曲げて遠慮なく自分を笑う女の姿。
「あはははははは!!『うォッ!!』だって。学園都市最強が『うォッ!!』だって」
「超電磁砲…」
「やっほ。油断し過ぎでしょアンタ」
そう言って御坂美琴は、断り一つ入れることなく一方通行の隣りに腰を下ろす。
持っていた缶の片方を彼に半ば無理矢理押し付ける。
中学生の頃よりもバッサリと短くしたベリショ気味のショートヘアに、
すらりとした手足にパンツスタイルのシックなドレスが恐ろしく似合っている。
美味そうに缶コーヒーを飲む美琴を横目に、一方通行も観念したようにプルタブを開けると一口飲む。
安っぽい甘みが、今は心地良い。
「で、可愛い一人娘を嫁にやった心境はどうですかお父さん?
バージンロード歩いてるときは今にも泣きそうな顔してたわよアンタ」
からかうように笑いが滲む声に、眉を顰める。
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