過去ログ - 御坂旅掛「世界に足りないものはなーんだ?」
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12:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/05/26(水) 21:07:42.56 ID:jc0ANV20

「なるほど。つまり――」

「……そうなります、とミサカは神妙に答えながら――」


旅掛が気になった疑問を口にすれば、一九九九九号はすかさず応えていく。
もう旅掛は笑みを浮かべていない。
あまりに凄惨な内容を語っていくにつれ、比例するように旅掛の表情から感情が削ぎ落とされていき、
能面で平らな表情になっていき、血色良かった顔色が今では青褪めてきている。
そして粗方だが全ての説明が終わった時、
旅掛の様子は意気消沈とし、力なく頭を垂れてしまっていた。


(……そう、なりますよね、とミサカ一九九九九号は恐れを抱きます)


怖い。
堪らなく怖い。

感情に乏しいはずの自分の身体が内から張り裂けそうに苦いものを犯されている。
これは何? この苦々しい気持ちは?
生まれた頃の妹達なら解らなかっただろう心の動きを、今では全てとは言わないがおぼろげになら一九九九九号は把握していた。

自分も含め、妹達は成長していく。
少しづつ少しづつ人間らしくなってきている。
だから解ってしまう。解ってしまった。




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