過去ログ - 御坂旅掛「世界に足りないものはなーんだ?」
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633:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga ]
2011/02/02(水) 23:16:23.02 ID:QhGnC4hO0





「――それらを踏まえて言えるとしたら」


絹旗は薄く薄く微笑した。


その微笑に浜面の胸は打たれた。
大事なモノを何度も失った人にしか、それでも歩みを止めない人だけにしか浮かべれないだろう表情。
彼女が浮かべたのは、そういう類の表情だった。


「悪くは超無かったですよ。『アイテム』としての活動は」

「そうか」

「ええ」

「ありがとさん」


軽い感謝を口にした浜面の唇には笑みが張り付いている。
目的は達成した、と彼は考える。
絹旗からは十分すぎるほどの収穫があった。ならば、後は動き出すだけだ。
元々ゆっくりと腰を押しつかせる暇は持て余していない。

大体、絹旗の愚痴とかに付き合っている間に相当な時間を消費してしまった。この後も予定は埋まっている
のだ。明確な時間制限がある訳ではないが、余裕を持って行動しておいた方が無難だろう。
次の行動が決まった浜面は座席から立ち上がった。
その行動に絹旗が慌てたように、


「こらっ浜面! 超どこにいこうとしてるんですか話はまだ終わっていないんです!」


さっきの質問にはどんな意図が、そもそも誤魔化しですよねこれ!?
と、騒ぎ始めた絹旗は今にも掴みかかってきそうで、浜面は面倒な顔になった。原因は自分にあるのだが、
せっかくやる気が十二分になったのに水を差されたくないのだがと困る。
結局、


「ちょっと予定があるから続きは今度で頼むわ!」


イイ笑顔で言い切った浜面はスタートダッシュ。完全逃げ切り姿勢だった。
どうやら全部を有耶無耶にしてしまうつもりらしい。




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