過去ログ - とある夏雲の座標殺し(ブルーブラッド)
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20:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2011/01/07(金) 21:05:40.12 ID:afA5KsAO
〜第十八学区・結標淡希の部屋〜

姫神「お世話になります」

昼下がりのファーストフード店から出た後、姫神秋沙は身の回りの物一式を詰め込んだトランクケースを引きずってやって来た。結標淡希の導きによって。

結標「ええ。荷物はそこらへんに転がしておいて。貴女の部屋になる所少し片付けるから」

姫神「でも」

結標「冷蔵庫の中の飲み物でも飲んで適当に待ってて。疲れたでしょ?終わったらお風呂沸かすから」

第七学区は路面や車道はおろか路線から何から何まで壊滅的な有り様だったために、所々で座標移動を繰り返しながらも到着したのは既に夕方であった。
季節は初夏を迎え、第七学区を出るまでは汗だくになりながら歩いて来たのだ。
お冷やの一杯やシャワーでもなければとてもやっていられたものではない。

姫神「…ありがとう。飲み物は小萌ルールでいい?」

結標「そうして」

白と黒を基調に纏められた家具や部屋を見渡しながら姫神は冷蔵庫を開く。
食べ物はヨーグルトやパンに塗るブルーベリージャムやピーナッツバター、一口大にカットされたチーズが小皿に盛られてラッピングされているものしかない。
後はせいぜいがバター、ケチャップ、マヨネーズである。

姫神「(不健康。野菜も卵も入ってない。お米も置いてない)」

飲み物は清涼飲料水と野菜ジュースとお茶。牛乳は入っていない。
思わず嘆息する。小萌ルールを発動する以前の問題かも知れないと姫神は考える。

姫神「(私の最初の仕事。食生活の改善)」

時期こそ異なれど同じ小萌(かま)の飯を食べた者だと言うのにこの体たらくぶりはひどい。

姫神「(小萌。貴女の遺志は。私が引き継ぐ)」

草葉の蔭で小萌が泣いているに違いない。そう決意を固めた握り拳に誓う。
当然の事ながら小萌は存命ではあるが…


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