過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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249: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/12/18(土) 20:01:55.41 ID:IhqcQz2o

「あるある、これやな。っと、コインが無くなったからちょっと両替してくるわ。ちょっと待っててなー」

「おう、いってらっしゃい」

財布を片手に両替機に行ってしまった青髪ピアスを見送りながら、上条はパズルゲームの台に座った。
彼が帰ってくるまで、きちんと席を確保しておかなければならない。ちょっと目を離すとすぐに誰かに取られてしまうのだ。

「そんなことよりカミやん、やっぱり格ゲーで鍛えられたのは常盤台の彼女のお陰かにゃー?」

「ぶふっ!? お、お前何を!?」

「土御門さんは見てしまったんだぜい……。この間の日曜日、地下街でカミやんが女の子を二人も連れて歩いているところを!」

「いやそんなはずは……、あれ? この間の日曜日? 二人?」

得意げに言い放った土御門の言葉に、上条は首をひねる。
確かにこの間の日曜日は美琴と一方通行を連れて地下街をうろついていたが……。あの時はまだ、御坂妹はいなかったはずだ。
御坂妹も一緒に行ったのは遊園地だし、そもそもあれは土曜日だし。

「……ああ、あれな。あれは違うって、確かに一人は女の子だけどもう一人は……、あれ? 男? そう言えばどっち?」

「この期に及んで誤魔化そうとするとは、許せん! やっぱりカミやんは一人で密かにハーレムを作ろうと画策してたんだにゃー!?」

「だから違うってば! ああもう何でおれの周りはこんな馬鹿ばっかりなんだ!?」

「ハーレムと聞いて飛んで来たで! おのれカミやん、これは鉄拳制裁も已む無し!」

「ええいこの馬鹿どもが! 良いだろう、この上条当麻が相手になってくれる!」

そして、何故か三人はゲームセンターで格闘ゲームではなくリアル乱闘を繰り広げることになる。
この街では能力者同士の喧嘩なんか日常茶飯事なので、無能力同士の乱闘なんて可愛いものだ。周囲の人々は一向に気にした様子が無い。
やがて三人の死闘が終盤に差し掛かった頃、上条の視界の端に見覚えのある白い影が映った。

「あれ? アイツ……」

「おお、噂をすればこの間カミやんが連れてた子だにゃー。あれ、こっち来るぜい?」

「そりゃこれだけ暴れれば目に留まるだろうよ……。おーい、一方通行ー」

こちらにやってくる一方通行に向かって上条が手を振れば、一方通行は「やっぱりか」とでも言いたげな表情をした。
何だかいつもこんな阿呆なことをしているように思われているようだが、決してそんなことは無い……筈だ。

「オマエ、こンなところで何やってンだよ。バトルがしてェならゲームの中だけにしろ」

「いやまあ尤もなお言葉ですが、已むに已まれぬ事情があってだな……。そんなことより、お前は何で一人でこんなところに?」

「……ずっと病室に篭ってると気が滅入るンだよ。気分転換だ」

「なるほど。まあもうすぐ退院なんだし、リハビリにはちょうど良いかもな」



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