過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/02/26(土) 00:39:37.39 ID:NyUj8khEo
一方通行が連れてこられたのは、入り組んだ路地裏を延々と行った先にある大きな研究施設だった。
門に掛けられていた看板にあった名前は、バイオ医研細胞研究所。
どうやらここが御坂妹がお世話になっている研究所らしい。そして、これから彼が働くことになる場所でもある。
一方通行は先行して道案内をしてくれている御坂妹の後ろに付いて行きながら、周囲を見回していた。
「研究所は珍しいですか? とミサカはきょろきょろしている一方通行に尋ねます」
「まァな……、一度それっぽいところに来たことはあるが、こンなに奥まで入ったのは初めてだ」
「……そうですか。ミサカにとっては見慣れたものなのですがね。
とは言えあなたは記憶喪失で経験も少ないですし、見覚えが無いのも当然ですか、とミサカは一人納得します」
「そりゃそォだろ……、っと、ここか?」
歩いていた二人は、それまで並んでいた扉よりも若干大きな扉の前で立ち止まった。
扉に付けられている表札には、『調整室』の文字。
「そうです。よく分かりましたね、とミサカはあなたの鋭さに驚きます」
「なンとなくだ。ほら、入るぞ」
一方通行は御坂妹の返事を待たずに、さっさと扉を開いてしまう。その先に広がっていたのは、異常にだだっ広い広間のような部屋だった。
しかし、その部屋には所狭しと巨大な培養器が並べられている。
今はどの培養器には何も入っていないようだったが、一方通行はその培養器の使用用途を何となく悟った。
「おや、もう準備は完了していたようですね、とミサカは彼女の仕事の速さに感心します」
「……? 誰もいねェじゃねェか」
御坂妹の言葉に首を傾げながら、一方通行は調整室に足を踏み入れた。
そして彼は、誰も居ないという認識が間違っていたことを知る。
「あら、もう来たのね。早かったじゃない」
培養器の陰に隠れるようにして立っていた一人の女性が、二人の存在に気付いて声を掛ける。
その声に一方通行が視線を向けてみると、そこには白衣に身を包んだ女性研究者の姿があった。
「予定時刻にぴったり到着しましたが、早いですか? とミサカは首を傾げます」
「少し遅れるかもしれないと思ったから。ああ、早いに越したことは無いから大丈夫。準備も完了しているしね」
「…………?」
話について行けない一方通行は、その場に突っ立っていることしかできなかった。
それに気付いた女二人が、くるりと同時に一方通行を見やる。
そのタイミングが示し合わせたのではないかと思うくらい綺麗に揃っていたので、一方通行は思わずびくりとしてしまった。
「ごめんなさいね、話し込んじゃって。ようこそ一方通行、わたしは芳川桔梗。そしてここが今日からキミが働くことになる場所よ」
「厳密にはこの部屋での業務ではないのでその表現は些か間違っていますが、とミサカは訂正を入れます」
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