過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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534: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/02/26(土) 00:55:59.29 ID:NyUj8khEo

「その、診断書のここが間違っています。修正をお願いできますか? とミサカは申し出ます」

一方通行は後ろに控えていたナース服姿の妹達から診断書を受け取ると、彼女の指し示した修正点にざっと目を通す。
そして彼は今日が仕事始めと思えないくらい慣れた手付きで修正を施すと、修正の完了した診断書を妹達に手渡した。

「これで良いか?」

「……、はい。大丈夫そうです、ありがとうございます、とミサカは迅速な修正に感謝します」

「おォ。……オマエはまともそォで助かる」

「そ、そうですか? 色々事情がありまして、妹達の中ではむしろミサカの方が変わり者なのでそう言ってもらえると嬉しいです、
 とミサカは赤面します」

おかしな口癖は妹達そのものだが、彼女は他の妹達とは違って感情表現が豊かだった。
他の妹達は基本的に無表情なのだが、彼女はまるで普通の少女のようにくるくると表情を変える。
確かに彼女のような存在は妹達の中では珍しいのだろうが、一方通行はむしろこちらの方が彼女たちらしいような気がした。
いつも美琴を見ていたからかもしれない。

「俺はオマエみてェな奴の方がとっつきやすいがな。……そォ言えば、オマエの検体番号(シリアルナンバー)はいくつだ?」

「み、ミサカの検体番号は19090です。それがどうかしましたか?」

「いや、識別できるよォに確認しただけだ。ミサカ19090号な、覚え……ン?」

そこで、一方通行はふと作業の手を止めた。
そんな彼の突然の行動に、途中で診断を中断されてしまった妹達とミサカ19090号がきょとんとした顔をする。

「……19090号だと? ……御坂妹は10032号……、だったよな……」

「それがどうかしましたか? とミサカは突然考察モードに入ってしまった一方通行の顔を覗き込みます」

「…………。なァ」

「何でしょうか、とミサカは次の言葉を待ちます」

「……オマエら、全部で何人居るンだ?」

「…………」

途端、先程まであんなに騒がしかった妹達が全員口を閉じた。
その反応に何だか途轍もなく嫌な予感がして、一方通行は引き攣った表情のまま繰り返し尋ねる。

「俺は最初、オマエらの検体番号は10000から始まってるのかと思ってたンだが……。まさか、本当に19090人もいる訳じゃねェよな?
 そォじゃなくても10032と19090の間には9058の差がある訳だが……」

「……さあどうでしょう、とミサカは言葉を濁します」

「オイコラ目を逸らすな。ちゃンと俺の目を見ながら言え」



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