過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/03/06(日) 23:28:17.90 ID:Vxi+OU+jo
とある研究所。
現在大怪我をして療養中の垣根帝督は、医務室のベッドで半身を起こしながら反対派妹達からの報告に耳を傾けていた。
彼は暫らく目を閉じてじっとその話を聞いていたが、彼女の話が終わるとそっと目を開く。
「……そりゃまた、予想外なことが続いてるな」
「本来なら予測しておくべきだったことですが、とミサカは自らの浅はかさを認めます」
「まあそう言うなよ。そもそもこういう状況になるってこと自体予測されてなかったんだから、無茶言うな」
垣根はいつも通りの明るい調子だったが、妹達の瞳はいつもより暗い。
それどころか、焦点が定まっていないような気さえした。
……これは、相当落ち込んでしまっているようだ。状況からすれば当然だが、それでもどうしても彼はそんな彼女に戸惑ってしまう。
「最初は、もっと簡単に事が運ぶだろうと思っていました。
ですがここまでイレギュラーが続いてしまうのでは、もはや実験の続行は絶望的なのではないかと……とミサカは……」
「……そんな顔するなよ。いざとなったら、お前たち反対派妹達くらいなら俺が全員殺してやる」
「…………、……お気遣い感謝します。
ですがこのミサカは助かることになっているミサカですので、それについては少々考える時間を下さい、とミサカはお願いします」
「ああ、そうか。そいつは悪かったな……」
「いえ。他の妹達が『処分』される中、ほんの一握りのミサカたちだけが取り残されるというのは、ミサカたちにとっては想像を絶する苦痛です。
もしかしたらそれをお願いすることになるかもしれません、とミサカは自嘲気味に呟きます」
「………………」
半身とも言うべき仲間たちが犠牲になっていく中、自分だけがのうのうと暮らしていくなんてことが出来る訳がない。
垣根にさえ、それは理解できる。
もともとが心優しい少女である彼女がそんな状況に置かれれば、一体どんな悲惨な末路を辿ることになるのか。
……想像することさえおぞましい。
「なーに既に諦めムードになってんだよ。まだまだ時間はいくらでもあるだろうが」
「……時間があっても、機会が無いのではいずれ必ず見捨てられてしまいます、とミサカは真実を告げます」
「当分は大丈夫さ。連中はまだまだこの実験にしがみ付くつもりらしいからな」
しかし、対する垣根の調子はあくまで軽い。
……敢えてそう振る舞っていなければ、彼女の心が折れてしまいそうだったからだ。
だから努めて明るく、さも簡単そうに語らなければならなかった。
「ときに垣根帝督、とミサカは呼び掛けます」
「お、おおう。何だ?」
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