過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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642: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/18(金) 00:00:22.68 ID:1L/yEOX/o

言いながら、上条は一方通行の頭をぽんぽんと撫でてやる。
俯いていた一方通行は顔を上げて上条を見ると、むっとした顔をした。

「ガキじゃねェンだ。御坂じゃあるまいし、その慰め方やめろ」

「はは、悪い悪い。つい癖でなー」

「……癖? 弟でもいたのか」

「いや、弟も妹も居ないぞ。でも仲の良い従妹がいてさ、妹みたいに可愛がってたんだ。だからそれが癖になっちまって」

従妹のことを思い出しているのか、上条はやんわりと微笑みながら最後の食器をテーブルに載せる。
その一方で一方通行は意外な事実に少し驚いていたが、同時に納得もしていた。通りで人の世話を焼くのが板に付いているわけだ。

「よし、配膳終わり。食べようか」

「ン」

「いただきます」

「……いただきます」

やはりまだ少し照れがあるのか一方通行の声はとても小さかったが、確かに聞こえてきたその言葉に上条は苦笑いした。
そして、二人はさっそく夕食に手を付け始める。
二人とも食事中はあまり喋らない性分なのか、暫らく静かな食事が続けられた。

「急いで作ったやつだから簡単なので悪いな。口に合うと良いんだが」

「不味くはない」

「そ、それはどういう感想なんだ……? まあ不味くないなら良かった」

曖昧な感想を述べた割りには、一方通行はがつがつと料理を掻き込んでいた。
その行動が既に答えになっているような気がするのだが、指摘すれば機嫌を損ねること請け合いなので上条はあえてスルーする。

「お前、いつもどんな食事してるんだ? 本当にコンビニ弁当とかばっかりだと身体に悪いぞ」

「研究所に食堂があっから、そこで食ってる。人の手で作られたモンだから大丈夫だろ」

「そうか、それなら良いんだけど。て言うか、お前は自炊とかしないのか?」

「……出来るように見えるのか?」

「いやまあ出来ないとは思うけど、自分から挑戦しないといつまでも出来るようにならないぞ。自炊の方が安上がりだし」

「ふゥン……」

一方通行は興味無さそうな声を出すと、茶碗と箸をテーブルの上に並べて置いた。
それを見て、上条は少し意外そうな顔をする。遠慮をするような性格でもないはずなのだが。



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