過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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643: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/18(金) 00:01:33.54 ID:1L/yEOX/o

「あれ、もう良いのか? お替りあるけど」

「いい。十分だ」

「そう言えば、お前って元々あんまり食べないんだっけ。今までは病院暮らしだったから気にしなかったけど」

「……そンなンだからもやしなンだとか言ったら殺す」

「へ? 何か言ったか?」

「いや、何も」

ぼそりとだけ呟いた一方通行の言葉を聞き取れなかった上条は首を傾げたが、気にする程でもないと思ったのかすぐに食事を再開させる。
食事を終えて暇になってしまった一方通行が再び上条の部屋を観察していると、ふとベッドの上に置かれている白い箱が目に付いた。
すると、一方通行が見ているものに気が付いた上条が食事の手を止めて箱を見やる。

「あれが制服。そうだ、ちゃんと試着しなきゃな。大丈夫だとは思うけど、万が一サイズが合わなかったら交換してもらわないとだし」

「ふゥン。じゃァ着てみるか」

一方通行は席を立つと、さっそく白い箱の中から制服を取り出して試着を始めた。
上条の学校の制服はもともとシャツの上に着れるようになっているタイプなので、試着も簡単だ。
しかし上条は、箱の中の男物の制服を見た一方通行が一瞬微妙な表情をしたのをうっかり見てしまい、だらだらと汗を流していた。
……男で良かったんだよな。男だよな。そう信じてますよ上条さんは!

そんな上条の心中を知る由もない一方通行は、取りあえず上着だけを試着していた。
何も言わないところを見るとこれで文句はないようだが、何かこう微妙な雰囲気が漂っているので気が気でならない。
しかもズボンを履き替えようとしないのが更に気に掛かのだが、それに特に深い意味はないことを願いたい。

「……まァ、こンなモンか。サイズは問題ねェが、微妙に似合ってねェ気が……」

「いやいやそんなことは無いぞ! 非常によくお似合いですとも!」

「そォか? それなら良いンだが。……つゥか、オマエ何かおかしいぞ。どォかしたか?」

「な、何もないぞ? 嫌だなあ、何を仰るのやら」

「?」

いやに白々しい上条を見て、一方通行は首を傾げる。
とにかくサイズの確認を終えた彼は試着していた上着を脱いでしまうと、それを適当に畳んで箱の中に押し込んだ。
……ところで畳むのが下手とかいう次元の話ではないのだが、彼は服を畳んだことがなかったのだろうか。

「で、話は変わるがテストってのはいつからなンだ?」

「うぐっ、その話題は出さないで下さいお願いします」

「だから、勉強見てやるっつってンだよ。それでちょっとはマシになンんだろ」



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