過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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698: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/24(木) 23:08:09.22 ID:bmJudz08o

反論できずに、上条はさらに項垂れた。
これは流石に重症だと思ったらしい土御門は、苦笑いしながら話題の転換を図る。

「そんなことより、例のオトモダチはどうなってるのかにゃー?」

「友達って……、ああ、一方通行のことか? 別に普通だよ、普通。この後も一緒にメシ食いに行く予定だし」

「あ、そういえばこないだその鈴科くんに会ったでー」

すると、そこで青髪ピアスが会話に唐突に割り込んできた。
しかしそれ以上に、上条は彼の言葉に驚いて振り返る。

「会った? アイツに? って、鈴科?」

「そうそう、本名鈴科くん言うんやろ? 一方通行って能力名で呼ぶのはなんかちょっとそっけない気がしてなー」

「あ、う、そ、それもそうだな! あはは……」

まさか、自分から早速あの偽名を使っているとは。
まあ確かに一方通行という名前は明らかに能力名っぽいし、気まぐれに普通の名前らしい名前を名乗ってみたくなったのかもしれない。
それにこれからのことを考えればそちらの方が好都合だしな、と上条は先日の美琴との会話を想起しながら思った。

「そんなことより、お前何処でアイツに会ったんだよ? 何してたんだ?」

「こないだ、学校に行く途中でちょっとなー。それにしても、あの子は良いツッコミになるでえ!」

「いやホントに何してんだよお前……」

「そんなことよりカミやん、時間は良いのかにゃー? さっきメシ食いに行くとか言ってたけど」

「うおっ、そうだった! もう出ねえと!」

土御門に指摘されて現在時刻に気が付いた上条は、項垂れている場合ではないことに気が付いて大慌てで帰宅の準備を始めた。
そして驚くべき速度で鞄に荷物を詰め込み終わった上条は、土御門たちに向き直ってしゅびっと手のひらを立てる挨拶をする。

「それじゃ、俺先に帰るな! また明日!」

それだけ言うと、上条はばびゅんという効果音でも付きそうなくらいの速度で教室を出て行った。
土御門と青髪ピアスはそんな上条を見送りながら、けらけらと笑い合う。

「ほんま、カミやんはいつも元気やなー。羨ましいわ」

「まったくだぜい。ま、それもいつまで続くかにゃー?」

「?」

「何でもないぜい」

意味の分からない土御門の発言の青髪ピアスは首を傾げていたが、土御門はそれ以上何も言わなかった。
言う意味も無かった。



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