過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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788: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/11(月) 21:37:38.81 ID:qiiDIWEBo

「あら? あなたにわたくしのレベルを教えた覚えはないのですけれど」

「空間移動能力者(テレポーター)は自分を転移できるようになったらその時点で大能力判定だろォが」

「よくご存知ですわね。その通りです、わっ!」

話している途中で殴り掛かってきた不良を空間移動で回避し、後頭部を鞄でぶん殴る。
続いて白井は上空に空間移動すると、落下速度をそのままに不良の頭頂部に踵落としを叩き込んだ。

「その体術も、大したモンだ」

「風紀委員ですので。この程度は普通に訓練を受ければ身に付きますわ」

「そォか」

性懲りもなく向かってきた火球を反射して不良を一人沈めると、一方通行も白井と同じように不良の渦の中へと飛び込んだ。
飛んでくる能力攻撃は反射に任せ、それでも倒れなかった不良を能力で強化した体術で捻じ伏せる。
やはり能力の力が大きいのか、見よう見真似の攻撃でもそれなりの威力は認められるが白井の評価は厳しかった。

「酷い型ですわね。能力に頼り切りというのも考えものでしてよ?」

「チッ、やっぱりか。訓練なンか受けたことねェから独学なンだよ」

「でしたら風紀委員に入っては如何です? 訓練はスパルタですが、なかなか良い経験になると思いますわ」

「……遠慮しとく」

「それは残念。最近は特に忙しいもので、人手が欲しかったのですけれど」

そんな話をしている内に、二人はいつの間にかすべての不良を鎮圧してしまった。
白井は彼ら全てが完全に意識を失っていることを確認すると、鞄の中から変わった形の手錠を取り出してその中のいくつかを一方通行に投げ渡す。

「案外呆気なかったですわね。ところで申し訳ないのですが、彼らを拘束するのを手伝って下さいな」

「電子手錠、か? どォやって使うンだよ」

「拘束したい人間の手首に押し当てるだけで大丈夫ですわ」

「了解」

受け取った電子手錠の中から一つを選び、適当な不良の手首に当てようとした、その時。
鉄橋の方向で巨大な雷光が閃き、続いてとんでもない音量の雷鳴が轟いた。

そしてそれとほぼ同時に、街中の明かりが一斉に消える。
通常は照明の所為で見ることのできない星空が、頭上で輝いているのが見えた。……鉄橋の上空だけ曇っているような気もするが。
しかし星空が見えているということは今日は快晴なのだが……、だとしたらあの雷の正体は、何なのか。

「……お姉様ですわね」

「だろォな。ったく、何やってンだアイツら……」



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