過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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799: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/14(木) 21:58:58.07 ID:yDtrAmgPo

目の前の不良を無視して、一方通行は自分が無意識に反射している『何か』の解析を開始する。
その一方で、不良たちは一方通行に何の変化も見られないことに焦り始めていた。

「何だコイツ……、どうしてコレが効かねえんだ!?」

「俺が知るか! くそっ、もういい! やっちまえ!」

「?」

一方通行を取り囲んでいた不良たちが、己の拳を武器に襲い掛かってくる。
しかし一方通行は、それでも解析を中止したりはしない。
その必要もないからだ。
彼が展開している反射は、彼の意思とは関係なく有害なもの――否、無害でないものはすべて勝手に反射してくれる。
だから、わざわざ彼自身が不良たちに手を下す必要さえないのだ。

(これは、音? そォいえば、さっきまで聞こえてた変な音が聞こえなくなってンな。でもどォして音なンか……)

「ぎゃあああ! 腕が、腕があっ!」

(反射してるっつゥことは、ホワイトリストのフィルタに引っ掛かったンだよな? 音響兵器か?)

「おいっ! これどうなってやがんだ!?」

(でもコイツら耳栓してねェしなァ……。本来なら俺にだけ効果が見られる筈だったみてェだが)

「怯むな、やれ!!」

(俺とコイツらの違いを判別する音響兵器? こりゃまたトンデモな道具が出てきたモンだ。幻想御手と言い、最近流行ってンのか?)

「だ、駄目だ! こんなのに敵う訳ねえ!」

(つゥか、違いってなンだよ。どンな違いを識別してるってンだ?)

「コラお前ら、逃げるな! くそっ」

(そもそもどォしてただの不良なンかがこンな代物を持ってる? 兵器の研究所のセキュリティは不良に破られる程度のモンじゃねェ筈)

「馬鹿野郎! こんなのとまともにやり合える訳ねえだろ! さっさと逃げろ!!」

(ってことは、何者かが何らかの目的を持ってコイツらに貸し与えたって線しか無くなるわけだが……ン?)

一方通行が気付いた時には、既に不良たちは姿を消していた。
とは言っても反射によって大ダメージを負い、動けなくなってしまったらしい不良たちは彼の足元に転がったままだったが。

「……そォだ。イイこと思いついた」

「ひ、ひィッ!?」

倒れながらも辛うじて意識を保っていた不良の一人が、一方通行の視線に気付いて悲鳴を上げた。
彼はそれを見てとてもとても楽しそうに嗤うと、地面に転がっていた不良の胸倉を掴んで持ち上げる。



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