過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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800: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/14(木) 22:00:11.60 ID:yDtrAmgPo

「なん、何だ!? 何をする気だ!? 俺たちはもう……」

「なァに、別に取って食ったりはしねェから安心しろ。俺の質問に素直に答えてくれりゃあそれでイイ」

「分かった! 答える、答えるから! た、助けて……」

一方通行に持ち上げられて地から足が離れていることも不安を煽るのだろう、不良は可哀想なくらいぶるぶると震えていた。
そんな様子の不良を見て、一方通行は裂くように口角を釣り上げる。
さあ、この不良は何処をどう絞れば、どんな情報をどれだけ吐き出してくれるのだろう?



―――――



「これ、は」

目の前の光景に、美琴は絶句した。
だだっ広い、真っ白な部屋。
真っ白な寝台。
そしてそこに横たわる、夥しい数の患者たち。
彼らはすべて、原因不明の昏睡状態に見舞われている学生だった。

「……この間の爆弾魔も、この中に?」

「はい。他の患者と同じように、彼も取り調べ中に突然眠ったように倒れまして……」

「予想以上ですわね。どうしてこんなことに……」

美琴の隣に立ってその光景を眺めている白井も、辛そうな顔をしている。
幸いなことに、その中に彼女たちの見知った顔は無い。
しかしそうであっても、まだ幼い彼女たちにとってこの景色はあまりにも衝撃的だった。

「容態はどうなんですか?」

「最善を尽くしていますが、依然意識を取り戻す様子はありません。
 身体には何処にも異常はないのですが、ただ意識だけが失われているんです。原因が分からないので、手の打ちようも無くて」

「今までに意識を取り戻した患者は?」

「一人もいません。この症状に陥ったが最後、回復した例は今のところまったく……」

医者の話では、先週くらいから突然こういう患者が現れ始めたらしい。
それからはまるで堰を切ったかのように同じ症状の患者が次々と運ばれてくるようになり、今では患者の数がこんなにも膨れ上がってしまった。
そしてこんな話をしている間にも、一人また一人と患者が部屋に運ばれてくる。壮絶な光景だった。



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