過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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926: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/05/05(木) 23:39:32.42 ID:W4jEtkTQo

砲口から撃ち出された閃光は、彼の胸を正確に撃ち貫く。
反射を使って砲弾自体は弾けたが、殺しきれなかった衝撃がそのまま彼の身体に叩き込まれる。

一方通行は地面に叩き付けられながら、咄嗟に指を地面に食い込ませて吹き飛ぶのを防いだが、彼にできたのはここまでだった。
全身を激痛が駆け巡る。動けない。

「あく、せら……」

絹旗がボロボロの身体を引き摺って近付こうとしているが、一方通行は返事もできない。声が出なかった。
ある程度能力は、軽減できた。しかしやはり、超電磁砲はあまりにも威力が高すぎた。
超電磁砲を受けた場所も悪い。胸に直撃してしまった所為なのか、上手く呼吸ができなかった。

がしゃん、がしゃんと駆動鎧の足音が聞こえてくる。
しかしそちらに意識を向ける余裕もない。
一方通行は近付いてくる駆動鎧に対して身構えることもできなかった。
それどころか、本当に意識があるのかどうかさえ怪しい。

駆動鎧が立ち止まる。
絹旗がのろのろと首を動かしてみれば、駆動鎧が二人の目の前に立っているのが見えた。
砲口ではなく、手のひらが一方通行に向けられている。
そしてその手のひらが彼に触れようとした。


その時。


倒れていた一方通行が、素早く身を起こして拳で駆動鎧の顎を打ち貫いた。
相手が油断した隙を突いた、不意打ち。
一方通行は駆動鎧の砕けた頭部から血が流れ、操縦者が白目を剥いているのを見送ると、再び地面に倒れ伏す。

最後の一撃に残っていた力をすべて注ぎ込んでしまったので、彼はもう意識を保っていることもできない。
大ダメージを受けたことには変わりがないのだ。
やがて、彼は何処かから聞こえてくる誰かの足音を聞きながら、ゆっくりと目を閉じた。





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