過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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97: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/09(火) 21:57:52.81 ID:QFVk0n.o
「で、俺のことが大嫌いなミサカちゃんがわざわざ何の用だよ」

「病院に野暮用がありまして。そこでたまたま見かけたので何か企んでいるのではないかと思ったのです、
 とミサカはここに至った経緯を説明します」

『残念……、いや、ラッキーだったな。こっちは手出し無用だとよ』

「存じています。しかしあなたたちが単独行動に出る可能性を危惧しました、とミサカは補足説明を付け加えます」

「流石にそこまでしねえよ。俺たちだって色々惜しいモンがあるからな」

「そうですか、とミサカは安堵します」

口では安堵と言うものの、御坂妹の表情にはまったく変化が見られない。
そんな彼女を見ながら、垣根は改めて御坂妹に対して人形のようだと言う評価を下した。

『何か企んでるのはテメェの方だろうが。野暮用ってのは何のことだ?』

「さあ、何のことでしょうね、とミサカはしらを切ります。
 と言ってもミサカたちは不安定なクローンですから、病院にならいくらでも用があるんですけどね」

『チ、まあ良い。上手く行くと思うなよ』

「……何のことやら、とミサカは目を逸らします」

会話の内容は垣根にもおおよその見当がついたが、彼は何も言わなかった。
言うまでもなく、上手く行くはずがないからだ。少なくとも、第二位たる自分がいる限りは。
そしてその時には、もう既に行動制限は解除されているはずだ。

「ところで」

不意に、御坂妹の声が聞こえた。
非常に珍しいことに、彼女は口角を僅かに吊り上げてうっすらと不敵な笑みを浮かべている。

「賭けをしませんか、とミサカは要領を得ない提案をします」

「はあ? 何の話だそりゃ。つーか、自分で解って言ってるのかよ」

『耳を貸すな。下らねえ』

吐き棄てるように言った木原の声に、垣根も無言で同意する。
しかし、御坂妹は構わない。


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