1:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:13:19.55 ID:YpnSvMUo
町から遠く離れた森の中、女は車を走らせていた。
空は快晴。緑の風景。
窓からは草の匂いがする心地がいい風が流れ込む。
女「確かここら辺だったような…」
車道も続かなくなったところで女は車を停め、キョロキョロと辺りを見渡した。
木、木、木。木ばかり。
人の手で施された物など何一つない。
こんな所まで来る人間は自分だけなんだろうと思う。
ふと、後部座席を見た。
後部座席には生活に必要な服やタオル、トイレタリー用品などの日用品が詰め込まれたバッグが山のように置かれている。
女「はぁ…ちょっと多すぎたかな。運べないかも…」
大量の荷物を見てげんなりすると、エンジンを切って車から降りた。
女「こんな山奥じゃ人もいないだろうし…盗まれる心配はないよね」
念のためもう一度辺りを見渡し警戒する。
人の気配はない。
車と荷物はここに放置しておいても大丈夫だろう。
女「よし! それじゃあ行きますか」
女はそのまま森の奥深くへと入っていった。
2:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:14:37.31 ID:YpnSvMUo
草木や枝が茂る細道。女はそれを掃いながら進む。
しばらく歩いたところで、大きなログハウスを見つけた。
女「あった!」
3:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:15:37.56 ID:YpnSvMUo
・・・
細い道を歩きながら、女はこれからのことを考えていた。
荷物は何から運んでいこう。
4:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:16:52.58 ID:YpnSvMUo
考えてるうちに車を置いた場所まで到着した。
とにかく荷物をログハウスまで運ばなければ。
車の扉に手をかけ、開けようとする……その時だった。
――ガンッ、ガンッ
5:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:18:13.08 ID:YpnSvMUo
目に入ったのは、獣の耳が生えた少女。
女は目をパチクリとさせながら少女を凝視する。
耳…獣の耳だ。
頭からネコかキツネかは分からないが、とにかく耳が生えている。
6:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:20:21.23 ID:YpnSvMUo
獣娘「……」
女「……」
女(えっと…挨拶の仕方間違えたかな…)
7:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:21:08.48 ID:YpnSvMUo
女(あっ…そういえばポケットの中にチョコがあったはず…)
相手は野生児だ。言葉が通じないならエサで釣ってみよう。
コミュニケーションをとる手段としてはこれが確実かもしれない。
8:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:22:13.35 ID:YpnSvMUo
今まで食べたことのない味なのだろうか。
獣の少女はチョコを夢中でほおばる。
獣娘「おまえいいやつ、すき!」
9:クリスマス終了のお知らせ[saga]
2010/12/26(日) 03:23:06.91 ID:YpnSvMUo
・・・
しばらくして、少女はチョコを食べ終えた。
今は指についたチョコをぺろぺろと舐めている。
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