102: ◆IsBQ15PVtg[sage]
2010/12/15(水) 13:30:45.97 ID:h/r4xgg0
ブランクが空いてしまいましたが、続きができましたので投下します。
103: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:32:03.67 ID:h/r4xgg0
……ギィギィギィ!!
木材が朽ちて所々で抜け落ちている階段を、場所を選びながらも駆け上がる。
下手をすると、足を乗せた途端に抜け落ちるかもしれなかったが、そんなのには構っていられなかった。
104: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:32:55.70 ID:h/r4xgg0
黒子(地震ですの!?)
即座に立ち止まり、階段の手すりをしっかりと掴む。
万が一、床が抜け落ちてもぶら下がれるように。
105: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:33:54.49 ID:h/r4xgg0
黒子「――この臭いは……アンモニア……?いや、それ以外にも……」
手で鼻を覆いながら、目の前をゆっくりと確認する。
この校舎に充満している埃が湿った臭いに加え、強烈なアンモニア臭が容赦なく鼻を突く。
それだけでも十分に不快なのに、さらに異様な悪臭――何かが腐った臭いまでするものだから、たまったものじゃない。
106: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:34:20.74 ID:h/r4xgg0
散らばっている布――緑色のセーラー服にチェック柄のスカートから見て、どうやら女生徒のようだ。
死後かなりの時間が経過したと思われる。
どうやら、鈍器か何かで砕かれたようだ。
制服のポケットから、生徒証がはみ出ているのが見えた。
107: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:34:54.28 ID:h/r4xgg0
黒子「…………」
何も言わず、そのまま生徒証を遺体の制服のポケットに戻そうとしたとき――
黒子(……くしゃくしゃになった紙切れ……何か書かれているようですの)
108: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:35:35.17 ID:h/r4xgg0
黒子(――皮肉もいいところですわね)
紙に書いて願った内容と、目の前の現実――その差はあまりにもかけ離れすぎたものなのは明白だった。
生きるどころか――骨まで木っ端微塵に砕かれて。
109: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:36:38.03 ID:h/r4xgg0
黒子(ますます臭いがキツくなってきましたの……一体何ですの?)
息をすることはおろか、目を開けるのでさえ辛くなってきた。
これ以上前へ進むのさえ、正直嫌になってくる。
110: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:37:30.16 ID:h/r4xgg0
黒子(男子用トイレですの?臭いの原因はこれのようですわね)
一瞬ためらわれたものの――念のために確認しようと、中に足を踏み入れる。
111: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/15(水) 13:39:07.81 ID:h/r4xgg0
そこを通り過ぎると、今度は個室が3つあった。
木製の扉はいずれも閉じられている。
が――
1002Res/516.01 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。