34: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/03(金) 20:34:23.22 ID:H3VnwME0
黒子「ひ……人の骨ですの……!?」
恐る恐る、人骨まで近づき、全体を眺め回す。
どこかの学校の制服だろう、茶色のブレザーとスカートを身に着けたままだが――肉はすっかり消失していて、さらけ出された骨には赤黒いシミが所々にこびりついている。
頭蓋の部分からは長い髪がまばらに伸びていることから、服装とあわせてそれが女性のものだと示している。
自然と息が荒くなっていた。それが黒子自身の耳にもはっきりと聞こえている。
無意識のうちに全身が小刻みに震えていたが、なんとか押さえ込もうと必死になっていた。
黒子(……亡くなってから恐らく1ヶ月以上ですわね。頭に大きな陥没があるから、恐らく鈍器で殴られたのが直接の死因ですの……?)
そして、近くに落ちていた小型の手帳を拾い上げると、中身を確認する。
手帳には部活などのスケジュールなどがびっしりと書き込まれていた。
内容からして、演劇部に所属していたと推測できる。
さらに、中に生徒証が挟み込まれていた。
黒子(……武蔵川女子中学校・高等部U-3 成瀬実香……。おそらく学園都市外の学校ですわね)
手帳を閉じて、そのまま遺体のそばにそっと――置こうとしたその時――。
??「……ちはやちゃん……なぁなちゃん……」
か細い、はかなげな少女の声が――聞こえた。
どこからともなく――ではなく、遺体から。
遺体自身が自らの意思で話したかのように……。
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