579: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:32:36.33 ID:JkVeA1Oy0
内容はあまりにもありえない内容ばかりだった。
特に霊魂などという、オカルト的要素に満ちた文章は、科学の中で暮らしている人間には到底受け入れがたいものだった。
佐天(……冗談……なわけないよね……)
580: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:33:04.03 ID:JkVeA1Oy0
581: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:33:47.00 ID:JkVeA1Oy0
佐天(…………)
何も言わず、そっとメモ用紙を床に置いた。
582: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:34:16.70 ID:JkVeA1Oy0
佐天(……天道高等学校U-A 長谷川志穂……)
生徒証の写真に写る、生前のやや幼なさの残る少女の顔。
それと目の前の表情と見比べると――痛ましく思えてしまう。
583: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:34:55.69 ID:JkVeA1Oy0
佐天「……やっぱり、駄目か」
試しに近くにある窓に手を掛けてみたが――びくとも動かなかった。
さながら、壁に釘か何かで打ち付けられたかのように、びったりと張り付いていた。
584: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:35:31.81 ID:JkVeA1Oy0
佐天「……初春たちは……どうしてるんだろ……」
5-Aの部屋から右手へと、廊下をさらに奥へと進みながら、そんなことをふと思う。
585: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:35:59.07 ID:JkVeA1Oy0
佐天(やっぱり、ここに来てるのかな……)
だが、彼女らの姿は一向に見かけない。
いや、人の姿すら見かけない。
586: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:36:38.74 ID:JkVeA1Oy0
しばらく進むと、左手に幅の広い廊下が伸びている箇所にぶつかった。
立ち止まって覗き見るが、ひたすら延々と伸びているだけで、ロウソクの光だけでは先はよく見えない。
もっとも、まっすぐ伸びる廊下も然りだったが。
587: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:37:06.71 ID:JkVeA1Oy0
佐天「初春ぅ〜、御坂さぁ〜ん、白井さぁ〜ん……」
何気に名前を大声で呼んでみるが――返事は返ってこない。
588: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:37:34.81 ID:JkVeA1Oy0
すぐさま右手に引き戸が見えた。
上には【4-A】と書かれた木の札が掛かっている。
引き戸はぴっちりと閉じられていた。
はめ込まれている曇りガラスから中の様子は覗き見ることが出来ない。
589: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/02/19(土) 21:38:18.33 ID:JkVeA1Oy0
やがて、廊下は突き当たりにたどり着いた。
6畳ほどの小部屋のようになっていて、正面と左手には外に面した朽ちた窓が並んでいて。
そして、右手には引き戸があったわけだが。
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