356:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/29(土) 18:50:59.58 ID:iSm8z8mn0
「本当か?」
「うん…」
「じゃ、付き合えるのか…?俺ら」
「そう…ね…ただ…ひとつ条件があるの」
浜面は後ろから麦野を抱いたまま「なんだ?」と聞いてくる。
彼の息遣いが麦野の耳元で行われている。
彼女はその事を考えて体がかぁと熱くなる感覚を覚えつつ、答えた。
「私を…レベル5の麦野沈利としてでじゃなくてね…、一人の女の子として…見てほしいっていうか…後あと…」
麦野は鏡に映る浜面の目をまっすぐ見つめて話す。
浜面の腕に抱かれている彼女は鼻から下が彼の腕で見えなくなっている。
「オイオイ…ひとつじゃなくて、新しい条件が出てきたぞ!?」
「あ、えっと…あのね…」
動揺する麦野をしり目に浜面はわざとらしく笑うと「で、なんだ?麦野?」と優しい口調で聞きかえす。
「私の事…ちゃんと見てよね?滝壺…の事ばっかり見てるから…」
「…あぁ」
「ホラ、やっぱり見てたんじゃん。はーまづらぁ」
「悪い…。けど、もうお前だけしか見ないから…安心してくれ…」
「お願いね…?」
麦野は今にも消えそうな声で浜面につぶやく。
浜面はそれには答えず、ぎゅっ、と強く抱きしめる。
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