447:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/09(水) 03:37:15.57 ID:ofO3IuS6o
砂をかむような思いとはこの事だろうか?
佐天は注文してから数分して出てきたハンバーグランチを食べていた。
しかし、先ほどからちらほらと聞こえてくるアイテムの会話が彼女を食事どころではない精神状態に追いやっていたと言っても過言ではないだろう。
彼女が注文した美味しそうなハンバーグランチはただの何も味がしない、無味乾燥な三流料理になり下がってしまった様だった。
おそらく緊張によるものだろう、と佐天は推察する。
聞こえてくる会話から判断して、なんでもアイテムの構成員達は電話の女の正体を知りたがっているようだった。
アイテムを見るだけでも彼女にとっては大事件なのに、あまつさえアイテムのメンバーが自分の正体をつきとめようとしているなんて前代未聞な事態だった。
「どうしたんですか?佐天さん?さっきからテンション低いようですが…何かありました?」
「え?あ、あぁ!気にしない!気にしない!私は元気だよ!」
(あぁ…何でよりによってアイテムが後ろに…あー!あいつらときたら!!)
「ならいいんですが…」
初春は怪訝そうに佐天を見つめながら特大パフェを平らげていく。
「にしても佐天さんの後ろにいる人たちにぎやかですね見てて面白いです」と初春は呟きながら、くすりと笑って顔をほころばせる。
しかし、佐天はそんな悠長な事を言える余裕も後ろを振り向く勇気もなかった。
(私みたいな年下の子供に指示されてたなんて知れたらぶち切れて、きっと私の事拷問とかかけちゃうのかな…?)
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