823:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/15(火) 18:13:18.23 ID:ZmrClH2Ho
「…な、オイ!待て!……!待って!」
先ほどまで威勢の良かった麦野は心理定規の能力の説明を聞かされ、大人しくなる。
しかし、心理定規のすらっとした細い腕は麦野の頭のあたりにぴたと触れる。
「頼む…!ま、待て!ま…待って下さい……!」
(やだ!やだ!それだけは…やめて!)
「ふふ、今更そんな事言っても通じないわよ?」
心理定規はそう言うと麦野の頭に手を当てた。
麦野は絶望にうちひしがれている様な表情で、「…い、やだ…」とつぶやき、その双眸は心なしか濡れている様にも見える。
「あーあー流石の原子崩しもまさか自分の感情が操られるなんて思ってもなかったか」
垣根は腰に両手を当て、麦野の様子を見る。
自分の思いが攪拌され、つい数秒前の自分の記憶はあるのにその感情にならない。
そしてその感情の歪みを歪みと思えない状況になっていた。
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