過去ログ - 佐天「…アイテム?」
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935:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/28(月) 21:19:01.71 ID:qK/F6skHo

妹達がにやっと笑った時だった。
フレンダ達が戦っている後方、つまり、砂皿と数多が戦っている方でどよめきが起こった。
それは見ている野次馬達からもたらされたものだった。


そのどよめきが示す意味。恐らく、彼らの戦いに決着がついたのだろう。
フレンダとステファニー、はては二人の妹達もお互いに武器を持ったまま、立ち尽くす。


彼女達は戦いの帰趨が気になるようで、互いの得物を持ったまま、硝煙から出て来る影を凝視した。


「砂皿さぁぁぁぁん!」


ステファニーはいても立ってもいられなくなり、その名前を叫ぶ。頼む!応えて!砂皿さんっ!
祈るような気持ちで彼女は腹の底にぐっと力を込めてあらん限りの大声で叫ぶ。


「う、うるさ…い、そんなに大きな声を出さなくてもきこ、えるわ」


硝煙の中からずいっと出てきたのは砂皿だった。その時、びゅうっと強風がふいて煙りが取り払われる。すると、数多が地にはいつくばる形で倒れていた。


「や、殺ったんですか?」


「いや、昏倒しているだけだ。殺してはいない」


そう言う砂皿は片足を引いている。かなりの強敵だったのだろう。


(敵ながら、いや、一博士としては無類の力を誇るだろう…、よくやったぞ、木原数多)


砂皿は歩きながら素直に数多を内心で称賛した。立ち往生している車列を縫うようにして、とぼとぼとした足取りでステファニー達のいるゲートに向かう。


ステファニーは目の前でポカンとしている妹達そっちのけで砂皿の方に向かって走っていく。


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