過去ログ - キョン「戯言だけどな」
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18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/19(水) 19:54:07.73 ID:IClwZiHj0
オラ、ワクワクしてきたぞを地で行くその眼の輝きは紛れもない本心なのだろう。なんだ、この人。どんな図太い神経してやがるってんだ。

「つまり、アタシにしてみりゃクソ親父の世界の終わり云々なんってーのはどうでもいいんだよ。アタシは強敵と出会えればそれでいい」

格闘漫画みたいな事言い出しやがった。本当にこの人は現実に居る人間か、俺にはどうも怪しく思えてきたぜ?
立体投影とかじゃないだろうな?

「なんだよ、その疑惑の篭った目は。あのなあ……もしもアタシが本気でこのダメ大人に加担してんなら、この場でテメエといーちゃんをプチッとブチ殺してるよ?」

ブチこ……この女、何物騒なこと考えてやがる!?

「そんな事……こんな往来のファミレスで出来る訳が……」

無い。そう言おうとした俺の肩を隣に座っていた男が叩く。いーさんだ。

「有る」

「いーちゃんはちゃあんとアタシの事を理解してるじゃねえか。いいねえ、愛してるぜ。往来のファミレス? おい、キョン。だったらちょっと回りを一回見回してみろよ」

促されるままに首を左右に動かして、そして悟る。
客らしい客が俺たちしかいない店内。ガラリと静まり返った……ここには客体的な視線が存在しない事実。

「ここは悪の秘密結社。その総本山だぜ?」

「強襲をかけたつもりがぼくらは袋の鼠だった、という訳ですか。哀川さん」

「だな。急がば回れだぜ、いーちゃん。ま、一回目は見逃してやる。哀川潤の名にかけて、この場ではお前らに手出しはさせねえよ。勿論、いーちゃんのかわゆいかわゆい崩子ちゃんが手出ししなければの話だけどな?」

くひひ、と笑う。彼女は手の中でバタフライナイフを弄び……バタフライナイフ!? おい、あれ、どっかで見た事あるぞ、俺! それもつい一時間ほど前にだ!
その持ち主だったはずの少女を咄嗟に見れば、彼女は目の前の栗たっぷりスイーツに眼を奪われていて気付いていない。
……緊迫感ねえー。

「そんな事、最初からするつもりはありませんよ。この場に崩子ちゃんを連れて来たのはただの護衛です。いえ、本当は連れて来るつもりも無かったのですけれどね。しかし崩子ちゃんがどうしても、というものでして」

「相変わらずの溺愛ぶりじゃねえか」

「まあ、義理とはいえ娘ですからね、この子は」

「は? いーちゃんの話じゃねえよ」

戯言遣いが首を傾げる。意味が分からないといった様子だがしかし、俺にだって哀川さんの言った意味が理解出来るのにこの人は理解力が無いのか?
溺愛しているのは戯言遣いの方ではなくて、井伊崩子の方なのだろう、きっと。
他人からの好意に鈍い、ってのは傍で見ていてなんかこう、不愉快になるな。……やれやれ。


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