41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/19(水) 22:06:21.30 ID:IClwZiHj0
足元を揺るがされている、そんな気がした。不思議を望んだハルヒと普通であり続ける日常と、宇宙人未来人超能力者なんて単語が飛び交う非日常とを天秤に掛けて後者を選んだ俺。
石丸さんは、大泥棒はその俺に突き付ける。言葉にせずとも詰問する。
そんな我侭が罷り通ると思っているのか、と。
そして今、目の前に展開されている非日常。人と人が殺しあっていてそれを当然と許容する戯言遣いの存在。これを……これが俺の選択の延長線上に有ったものだ。不思議を捨て、普通の高校生として、普通を求めていれば選んでいればこんな事態にはならなかっただろう。
古泉一樹。倒れている超能力者の本懐は涼宮ハルヒの願望実現能力の消失。そう言っていた。聞いていた。
聞いていながら。
あの十二月、「そっちの方が面白いから」と理不尽で驚天動地な世界に戻ってきた俺。
古泉のヤツも言っていたじゃねえか。血で血を洗う抗争が続けられている、って。そう言っていたじゃねえか。それなのに。
その不思議に何が連なっているかを考えもせずに俺はあの冬の日、エンターキーを押した。
つまりこれは自業自得。
ハルヒを長門を朝比奈さんを古泉を。
有象無象の振るう凶刃の先に置いているのは、置いちまってるのは。
誰あろう、この。
俺自身だったって事。
言われないと気付けないなんて。
最悪なのは。
誰よりも最悪なのは。
俺だったって、ははっ、なんだよ、このオチは。
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