過去ログ - キョン「戯言だけどな」
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61:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/20(木) 18:02:24.77 ID:pCM3dmzIO
>>59
嘘とハッタリが武器だからな
あと感情が表に出にくいっていう設定


62:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 18:45:21.71 ID:l1nLUIO70
石丸さんが身構える。俺は知らず同調して身構えていた。別に石丸さんの標的に今現在俺がされている訳じゃない。けれどそれでも、周りの人間に危機感とか覚悟とかそういった類のものを促して余りあるだけの空気を彼女が放ったからだった。
そういえば。この感覚は哀川さん(だったか?)と同種だな。プレッシャで、雰囲気で相手の行動を束縛する。身と行動を固定させるこの感じ。
身構えたはいいが何かをされようものなら、何の反応も出来ずただ俺の体が崩れ落ちるのは目に見えている。
その人がそこに居る。ただそれだけで周囲の方向性を決めてしまうこれは、スター性っつーヤツだろうか。俺には一生縁の無い言葉だな。
だが。そんな空気の中であっても、動ける人間ってのは少なからず居るらしい。この時はいーさんがそれだった。
以下略



63:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 19:07:09.17 ID:l1nLUIO70
言って、戯言遣いは古泉の元へと歩く。俺は何も言い返せなかった。確かに、いーさんの言う通り。ここに居ても何も、俺には出来ない。黙って見ていても、世界は何も変わらないなんてそんなん俺だって分かっていたからな。
ただ……ただ、なんか言葉にならないモヤモヤは確かに俺の心に巣食っていた。とは言え、それを言葉に出来ないからこそ俺には何も言い返す事は出来なくて。

「……分かったよ」
以下略



64:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 19:39:31.55 ID:l1nLUIO70
俺たちは並んで路地裏を歩く。まだ断続的に爆発音が聞こえてきちゃいるが、しっかしこれでご近所さんが野次馬に出て来ないってのは一体何がどうなっていやがるのか。
空間製作技術……ねえ。なんでもアリは大泥棒だけってワケでもなさそうだ。

「いえ、そもそもこの一帯から人の気配がまるでしません。一日ゴーストタウンとでも言いましょうか……」
以下略



65:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 19:58:19.43 ID:l1nLUIO70
ハルヒが敵の手に囚われてる……だと!? 俺が激昂する……よりも早く、戯言遣いに噛み付いたのは古泉だった。

「そんな筈は有りません」

断言する少年。しかし、なぜだろうな。戯言遣いに比べると、断言されてもそこに疑念を抱いちまう。いーさんの口振りには何か否応無く納得させられる力みたいなのが働いているような、そんな印象を俺は抱いていた訳だが。
以下略



66:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/20(木) 20:11:38.80 ID:pCM3dmzIO
小唄さんつえーなwwwwwwwwww


67:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 20:28:03.57 ID:l1nLUIO70
「っ! それでは……」

「うん。ハルヒちゃんはもう捕まってる前提で動くべきだ。もしくはそれ以上に、ぼくには思いも付かない方向で事態は最悪かも分からない。何にしろね。狐さんを相手取るっていうのはそういう事なのさ。
最悪の想像で、最善のラインなんだ。
もしかしたらファミレスで談笑していた時点で盗難は終わって……いや、それはないか。凶行が行われたのはジャミングが掛かった後、じゃないと古泉くんに連絡が行っているだろうし。なるほどね。それで一番手に出て来たのが石丸さんじゃなかったのか」
以下略



68:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 20:53:16.29 ID:l1nLUIO70
石丸小唄と想影真心の間にどんな因縁が有るのか俺は知らないが、しかしそれでも石丸さんが想影さんをどんな眼で見ていたかは俺だって気付いてる。あれは母親の眼だった。慈悲深い、子供の駄々に嫌々ながら、好き好んで付き合う人の眼を彼女はしていた。
それを戯言遣いは分かっていたんだ。薄情だったらそんな事には気付けない。無感情だったら他人の想いなんて分からない。
他人の感情さえも見透かして、戯言を弄し、状況を自分の思い通りに持っていく。それは「関係製作技術」とでも名付けるべき能力で、それこそが戯言遣いの遣う「戯言」とやらなんだろう。

「……だったら。だったら、俺たちはこれからどうすれば良いんだよ。なあ、教えてくれよ戯言遣い。どうすれば俺はハルヒを助けられる?」
以下略



69:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 21:15:28.75 ID:l1nLUIO70
俺が悩みながらも歩いていると、しかしここはモンスター闊歩する街の皮を被ったダンジョンなので勝手にエンカウントしちまう。ああ、いつからRPG風味になっちまったのか、俺の世界は。なんて嘆いていようが出て来た敵は帰っちゃくれないのであり、勘弁してくれ。
路地裏で立っていたのは、二人の男だった。
一人は見覚えが有る。高そうな黒スーツに身を包んだ、会社役員のような風貌なれど異彩を放つのは肩に掛けた金属バット。ファミレスを出たばかりの俺たちを襲撃してくれた野郎だ。ソイツは壁に凭れた姿勢で眼を瞑っていた。

「……『街(バッドカインド)』、式岸軋騎」
以下略



70:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2011/01/20(木) 21:23:00.19 ID:l1nLUIO70
ごめん、藤原くんが第九席になっててぐっちゃんと被ってたけど各自の心の中で八席辺りに直しといて下さい。
ぼくも今「何席にしようかなー」って読み返して気付いたばっかなんだ


71:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2011/01/20(木) 21:31:03.58 ID:U4tPgqgDO
うん、まぁ、なんだ
このお茶目さんめ!


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