過去ログ - もしも『とある魔術の禁書目録のヒロインがインデックスじゃなかったら』
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県)[sage]
2011/03/17(木) 01:16:36.32 ID:odpna2bao
-朝-

“リリリリ…”

早朝、うるさく鳴る目覚まし時計に起こされた。
少し寒くなったので暖かい布団から出るのが煩わしい。
とはいえ、今日も学校があるので、このまま惰眠を貪るわけにはいかない。

「ふわぁぁぁぁ。」
「おはようございます」
「うん。おはよ。って、またか…」

怠い体を布団から起こしたら、ルチアが台所で朝食を作っていた。
上条にとっては、もはや見慣れた光景であるが、別に恋人とか男と女の関係ではない。
少なくとも上条はそう思っている。

では、なぜ彼女がいるかというと、少し前、ふとした事件があり、
その事件で匿うことになり、その事件が終わったあともずるずると同居が続けていた。
ただそれだけである。

そんなこんなで、ルチアと同居を続けており、宿を貸している立場なのだが、家事は分担しようと決めている。
そう、取り決めでは、朝食が上条で夕食がルチアという割り当てだ。
だが、このように上条が寝ている間に朝食を作ってしまう事が多々あるのである。

「朝は俺が作るっていっただろ?」
「お疲れのようでしたから、私が作りました。」

自分の当番だと主張したら、即座に反論された。
寝ぼけた頭で、その理由が正しいか考える。
しかし、その結論が出る前にルチアは言葉を続けた。

「…学業が疎かになっては本末転倒です。明日から私が作ります」
「いや、それは悪い」

ルチアには、家計がきついから、バイトにも出てもらっている。
しかも、家事までほぼ全てをこなしてもらっていて、凄く気まずい。
奨学金が出ているとはいえ、これじゃまるでヒモである。
そう、朝食を上条が作るという取り決めは、最後の抵抗なのである。

「弁当も用意しましたので、お持ちになってください」
「ははは…」

弁当が出てきた。ダメ出しである。
上条は苦笑いで現実逃避するしかないなと思いつつ、何も考えたくなかったので、
とりあえずはいつも通りの行動をなぞろうと、顔を洗いに洗面台に向かったのである。


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