過去ログ - ヴェント「私の背中はアンタに預ける」
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2011/02/11(金) 12:49:14.34 ID:+oy27w/DO
―――ロシア。現象管理縮小再現施設。
「ふっふふーんふっふふーんふっふっふーん♪」
やけに上機嫌な鼻歌が廊下に響く。紅茶を淹れたティーカップが二つ。トレイを両手で掴み、軽やかなステップを弾むも紅茶は零さないという偉業を成す。
真っ赤な修道服を身に包む女性。名はワシリーサ。
「サーシャちゃんと息抜きタイム。息抜きタ・イ・ムー♪」
向かう先はサーシャ=クロイツェフが勤しむ部屋。ワシリーサはタイミングを見計らって、紅茶を用意したのだ。
彼女らが所属する『殲滅白書』。半月程前に起きた戦争のさなか、サーシャは戦争の元凶に狙われ、ワシリーサは世界の広い範囲を敵に回す。……結構過激な数日間を送っていた。
戦争終結後。サーシャは兎も角、ワシリーサは計り知れない敵から狙われる“はずだった”。そう、はずだったのだ。
彼女が全て破った契約書のような書類については、なんと綺麗さっぱりお咎め無し。おそらく誰が裏で飛び回ったのだろうが、こちらとしては好都合。
代わりに生じた天井に届く程の始末書を出された時には嘆いたもの。
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