過去ログ - 面接官「えーと、次の方…ちっ、なんだ無能力者か」 佐天「…」
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2011/02/12(土) 00:17:10.07 ID:ObxX0uXd0
目の前が真っ暗になる感覚。そして湧き上がる怒り。
しかし自分では驚くほど冷静だった。
…冷静に、筆記用具に入っているカッターを取り出す。
二人のうち、一人は先に出て行った。私は静かに個室の扉を開けた。
振り向いた彼女の口を塞ぎ、カッターを首にあて、脅す。
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2011/02/12(土) 00:20:49.39 ID:ObxX0uXd0
「うーいーはーるー!」
威勢のいい声を上げながら、同じように威勢よく両手を振り上げた。
巻き起こる風が初春のスカートを豪快に巻き上げ、縞模様のパンツがあらわになる。
私の声に反応したのか、周囲の人間の視線が男女を問わず初春の下半身へと集まった。
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2011/02/12(土) 00:23:03.58 ID:QG8LHIgQo
ほう、こっちへ来たのか
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2011/02/12(土) 00:23:37.47 ID:ObxX0uXd0
レベル0の私とレベル1の初春。
無能力者と低能力者という小さな差は私達の間にはないも同然だった。
御坂さんや白井さんと仲良く振舞っていても、私の胸中にはいつだってくすぶりがあった。
私とこの人達は違う種類の人間なんだ。
どれほど彼女たちが優しく、平等に接してくれてもこの思いを忘れることはできなかった。
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2011/02/12(土) 00:30:43.08 ID:ObxX0uXd0
それからの私と初春は全く別の道を歩み始めた。
今までと同じ教室で同じ授業を受ける私と、進学クラスに移り特別なカリキュラムを組まされた初春。
常盤台中学とは違い、私の学校においてレベル3というのは特異な存在だった。
レベル2の人間は、ほぼ例外なくそこで能力の発達がとまる。
だが、レベル3は違う。レベル3のままでいる学生がほとんどだが、数字をひとつ上げレベル4になる学生も大勢いる。
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2011/02/12(土) 00:40:18.72 ID:ObxX0uXd0
「それで、今日はどうしたんですか?」
今まで一方的に話を進めていた初春が急に訪ねる。
適当に町をぶらついた私達は、当初からの予定であった映画鑑賞を前に早めの夕食を済ませるためファミレスにいた
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2011/02/12(土) 00:46:34.47 ID:ObxX0uXd0
「それよりさ、何観るか決めようよ。」
「そ、そうですね!」
私がそう言うと初春は急いでカバンから雑誌を取り出して机の上に開いた。
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2011/02/12(土) 00:52:18.58 ID:ObxX0uXd0
「そんなのよりこっちみようよこっち!」
違うページにグロテスクな映像で有名なホラー映画の名前を見つけた私は、それを初春に勧める。
別に私自身この映画を楽しそうだと思うわけではないけど、実話と銘打った下らない他人の恋愛話なんかを観るよりはマシに決まっている。
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2011/02/12(土) 00:58:58.62 ID:ObxX0uXd0
「うぅ・・・だから私はいやだったんですよぉ・・・」
「ほらもう大人なんだからいつまでも泣かないの。」
上映中、途切れることなく叫び続けていた初春がかすれた声で呟いた。
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2011/02/12(土) 01:03:09.36 ID:ObxX0uXd0
「私がどれだけ頑張ったって、無能力って言葉の前じゃ評価してもらうことすら不可能なんだよ。
私より劣っている人間だろうが能力さえあればそれは優秀な人間になるの。
その能力が役に立つのか立たないのかは別の話なんだから笑っちゃうよね。」
「佐天さん・・・。」
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2011/02/12(土) 01:10:12.13 ID:ObxX0uXd0
「初春、あなたの能力なんだったっけ?」
私の左手を引き離そうと奮闘する初春を尻目に、私はあの時の感覚を思い出していた。
能力者を、無能力者の私が、[
ピーーー
]。
たまらなく残酷で、愉快で、歓喜を湧き起こすあの感覚が今でもしっかりと両手に残っていた。
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