過去ログ - 面接官「えーと、次の方…ちっ、なんだ無能力者か」 佐天「…」
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga sage]
2011/02/13(日) 01:14:06.11 ID:ARwoeirM0
「捜査の方は進んでいるんでしょうか?」

「まだなんとも言えない状況ですの。ですが必ず犯人は捕まえて見せますの。」

私の前にお茶を置いたお母様が、逆に質問してきた。
用意していた無難な言葉を返してから一口だけそのお茶を啜る。
柔らかい苦味が口内に広がるのを感じて心が落ち着いた。

「訪ねてきた警察の方の口ぶりだと、どうしても涙子を疑っているように思えてしまうんです。」

確かに警察内部で佐天さんを容疑者だとみる者は多くいる。
事件直前に現場近くの映画館に二人でいたことは確認されているが、
佐天さんが事情聴取に応じたのは初春が殺されたことを伝えた時だけで、それ以降は今日のようにお母様が全て断られていた。
その時に得られた情報は、初春とは映画館を出てすぐ別れたこと、怪しい人物を見た覚えはない、という2点だけ。
なぜ最寄りの駅ではなく映画館で別れたのか、警察としてはこの点を疑問に思い再度話を聞こうとしている。
それを友人の死にショックを受けているという理由から一週間も拒否しているのだから疑われても仕方のないことだった。

だけど私は佐天さんが初春を殺すはずがないと信じている。
新米警部補の私が無理を言って1人で訪ねてきたのは、それを証明するためだった。

「お母様、安心してください。涙子さんは絶対に無実です。」

まっすぐに目をみつめて断言する。
心の底からでた言葉だった。


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